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にっぽん三銃士 博多帯しめ一本どっこの巻 (1973)

監督
岡本喜八
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3.33 / 評価:6件

スペシャルブレンドビールの味は?

  • bakeneko さん
  • 2012年12月6日 20時33分
  • 閲覧数 268
  • 役立ち度 3
    • 総合評価
    • ★★★★★

「にっぽん三銃士 おさらば東京の巻」に直結した続編で,前作で乗り込んだ貨車の場面から引き続いて語られる作品で,博多を舞台にして“地上げ近代やくざ企業vs三銃士”のハチャメチャな抗争で笑わせてくれる“社会風刺&昭和世代達の本音”喜悲劇の佳作であります。

昭和の3世代(戦中,戦後,戦無派)を代表する3人のそれぞれの気質と活躍の相違が面白く,当時の世相(地上げ屋(=国家)vs住民の居住権抗争)を盛り込んで,“三里塚抗争”の博多版を見せてくれます。
“立ち退き闘争”といってももちろん喜八さんらしく“悲壮感ゼロ”の狂乱騒ぎレジスタンスがハチャメチャに活写されますが,戦中派の皮肉もしっかりと出てきます。
本作では,地元やくざの幹部として田中邦衛が“企業化に取り残された古い博徒”を熱演して,三銃士達との“はぐれもの仲間としてのシンパシー”で泣かせてくれます。
原作の五木寛之は福岡出身ですから,きちんとした博多弁&九州気質も描かれた作品となっていて,中州や天神の商店街の風景も懐かしく映し出される映画であります。
前作同様,ハチャメチャな騒動のお祭りが何も生み出さないほろ苦さも“昭和世代の巨大な機構への敗残感”を表していて,それでも反抗する意地が三世代を結び付けている“男の子の心意気”に感ずる映画であります。

ねたばれ?
「スラップ・ショット」よりこっちが先だい!

(おまけ―書く項目がないので,旧ソ連映画のレビューを)
「白い汽船」(1976年:ソ連(=現キルギス共和国)
遠くに浮かぶ“夢の船”
中央アジアにある旧ソビエト連邦のキルギス共和国の国民的作家チンギス・アイマートフの同名の小説の映画化作品で,珍しいキルギスの自然や文化&風習を紹介しながら,少年の眼を通した“夢と現実の相克”を辛口の展開で語る“子供心理&人間ドラマ”の佳作であります。

強い太陽光線と山岳の森林の鮮烈な緑,霞む様な広大な湖…と中央アジアの聞き慣れない国:キルギスの自然の映像に目を奪われる作品で,登場人物もアジア系:白人系が7:3くらいの容姿であります(お姉さん役の女の子が可愛い♡)。
両親と離れて暮らす5~6歳の少年が見つめる大人の世界を華燭なく描いていて,叔父夫妻&祖父母&姉の共同生活の葛藤や山地開拓による自然破壊が,小さい心に影を落とす様は観る者も胸を痛めるリアルなもので,少年&祖父の“希望としての夢”が現実に踏みにじられる展開の,欧米(&日本)の“口当たりの良い”娯楽&児童劇のお話パターンとは180度異なる“現実の冷酷さ”に刮目させられる映画であります。また音楽には,旧ソ連の音楽家:アルフレット・ガリエヴィチ・シュニトケの曲も使われているので聞き覚えのある方も多いのではないでしょうか。
「灰色の狼」でも,“自然と人間の共存”という甘い幻想を喝破した辛口の国の映画らしく,“子供の世界”の傍にあって夢と希望を侵食する“大人の現実”を手加減なしに描いた稀有な作品で,子供向け児童視点映画と思って観る大人が一番イタい思いをする佳作であります。

ねたばれ?
○○ってそんなにおいしいのかな~。

詳細評価

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