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ポルノの女王 にっぽんSEX旅行 (1973)

監督
中島貞夫
  • みたいムービー 6
  • みたログ 6

4.50 / 評価:2件

これ、実は、とってもすごい映画なのだ!

  • sis***** さん
  • 2011年9月21日 21時35分
  • 閲覧数 1841
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

 スウェーデンのポルノ女優、クリスチナ・リンドバーグを招いて、その<にっぽん体験>ドラマ。
 おたくで爆弾魔、ボロアパートの一室で、しこしこ爆弾作り。しかし、童貞で、欲求不満も、爆発せんばかり。これを荒木一郎が、ガラに合って快演。
 たまたま、彼の車に、誤解から、羽田空港で、乗り込んできたスウェーデン娘。麻薬の運び屋で、荒木を日本での受取人と誤解した。
 京都のボロアパートに連れ込んだ娘を、荒木は監禁。いかにも絵に描いたような、じゃらじゃらの鎖で拘禁しては、レイプ三昧。
 いったんは隙を見て逃げ出すが、ライヴハウスで、オトコどもから輪姦されるハメに。
 身も心もずたずたになったクリスチナは、再び荒木のとりこに。またまた、レイプの嵐。だんだん、感じてもくる。ついにはクリスチナ、荒木に、愛のような、感情さえいだいたかのように、寄り添う。
 つまり、この映画が教えるのは、
1 レイプから、始まる愛もある?
2 京都在住者は、全員がレイプ魔?

 女性や京都人なら、目をむきそうな映画だな。
 この映画は、<日本ではフリーセックスの代名詞>スウェーデンから招いたポルノ女優(当時の洋ピンの人気女優だけあって、結構可愛い。日本人好みの清楚さ)を使って、いわゆるストックホルム症候群を描くなんて、しゃれてるぜ、と、書いて、少し不安になった。 
 あれ、ストックホルムって、スウェーデンだっけノルウェーだっけ。ということで、ウィキペで検索したら、スウェーデンの首都。ほっ。
 ついでに、ストックホルム症候群についても、ウィキペを見てみると。

概要  犯人と人質が閉鎖空間で長時間非日常的体験を共有したことにより高いレベルで共感し、犯人達の心情や事件を起こさざるを得ない理由を聞くとそれに同情したりして、人質が犯人に信頼や愛情を感じるようになる。・…

1973年8月に発生したストックホルムでの銀行強盗人質立てこもり事件において、人質解放後の捜査で犯人が寝ている間に人質が警察に銃を向けるなど、人質が犯人に協力して警察に敵対する行動を取っていたことが判明。また、解放後も人質が犯人をかばい警察に非協力的な証言を行ったほか、1人の人質が犯人に愛の告白をし結婚する事態になったことなどから名付けられた。・…

 なんだぁー?
 この、今の目で見ると、明らかに、ストックホルム症候群を描いたとしか思えない、本作。しかも、ストックホルムはスウェーデンの首都、そのスウェーデンから招いた女優にストックホルム症候群の女を演じさせた。
 元になったストックホルムの銀行強盗人質立てこもりは、1973年8月に発生。
 しかるに、本作「ポルノの女王 にっぽんSEX旅行」は1973(昭和48年)/3/3公開なんである!

 しかも、荒木一郎は、クリスチナがある程度従順になると、なんだか、お互いが恋人同士のような勘違い、高価なシャンペンをかつて、貧乏部屋のテーブルに、日の丸とスウェーデンのミニチュア国旗など飾り、ささやかなパーティー、完全な、日スの愛情交流ぶりを演出し、クリスチナに、シャンペン・グラスを勧める。
 何度シャンペンを勧めても、クリスチナは拒否。
 スウェーデン語で「親切の押し売りも、暴力なのよ」といさめる。
 拒否されたと思い「どうせ、俺は女にモテねーんだよっ」と日本語で切れる荒木。
 お互いの言葉が、ついに理解できない二人の、断絶。
 ココロもコトバも繋がらずに、つながっているのはカラダだけ。
 あらら。
 この、どう見ても、40年前の男尊女卑な映画で、セクハラ、DVに対する、今でも、この日本では新しいだろう、意見が聞けるとは。
 いろいろと、なんという先見性か!

蛇足1 全然関係ないシーンに、その場にいない者たちの会話が、オフで流れる。さりげない、おしゃれ。
蛇足2 最初は、華ないやっちゃなあ、と思っていた荒木一郎が、だんだんよくなる。いちいちのブザマっぷりが、素晴らしい。
蛇足3 クリスチナが集団レイプされるライヴハウスで、半裸でめちゃくちゃな歌を歌う歌手に、神代辰巳映画などでおなじみの、粟津號。休憩中に流しているCDにもあったので、粟津號、当時は歌も出していたのか。
蛇足4 クリスチナを<回収>使用とするやくざに、川谷拓三。アゴヒゲが、マフィア映画みたいにかっこよく、拓ボン史上最高の?二枚目ぶり。
蛇足5 東映京都の女性監禁モノは、このあとの関本郁夫「処女監禁」77で、最高度の達成を示す。

詳細評価

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