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新座頭市物語 笠間の血祭り (1973)

監督
安田公義
  • みたいムービー 4
  • みたログ 25

3.73 / 評価:11件

女性のペンでの脚本

  • ultra_kandenchi さん
  • 2008年5月4日 22時37分
  • 閲覧数 460
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

血なまぐさいシーンにも、作り手のこだわりが感じられます。例えば悪代官役の佐藤慶が頚動脈を切られて、死ぬシーン。ものすごい流血で、悪代官はまるで若い女の子のような、「キャッ、キャッ」という声をあげながら、動かなくなります。(佐藤慶のあんな声初めて聞きました。)
あるいは岡田英次演じる悪徳米商人が死ぬシーン。この悪徳商人は昔は座頭市と「市ちゃん、新ちゃん」と呼び合う、悪ガキ仲間だったので、「昔いっしょにスイカ畑を荒らした仲じゃあないか」と市に慈悲を求めて、米倉の奥を逃げ出すのですが、そこで散らかった米に足を取られて、たまたまそこにあった死体が持っていた刀の上にまともに転んで絶命してしまいます。そのとき、散らかった米がヒクヒクと動いてやがて血にまみれていく。米をヒクヒクと動かしたのは血の圧力だったとわかるしかけになってます。
もうひとつ言うとヤクザが片方の脚をブッタ斬られると、ヤクザはすぐに倒れるのですが、脚は血を吹きながら少しの間立っていて、遅れて倒れる、という趣向。確かに残虐ですが、映像的に非常にスタイリッシュなんですよ。

これらのシーンは終盤のクライマックスで現れるのですが、それにいたるまでの経緯は、丹念に市の心の揺れを描く、しみじみしたものになってます。服部桂子という方が脚本なんですが、女性のペンでの脚本って、すっごく繊細なものを感じます。この繊細な流れがあればこそ、怒り爆発のクライマックスが生きている、必然性があるように思います。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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