雪解け時のソ連に誕生した奇跡的な秀作!
- kaz***** さん
- 2020年8月6日 22時56分
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ソ連の映画というと一部の文学作品の映像化作品を除くと、共産主義のプロパガンダ色満載のつまらないものが多いが、この作品にはそういったことは全く感じられない。むしろ根底には反戦思想さえ漂っている稀有な作品である。
休暇を得たひとりの少年通信兵の故郷へと急ぐ姿と、途中で出会う負傷兵や銃後の人々との関わり、偶然めぐり逢った叔母の家へ向かうという少女とのつかの間の淡い恋、そしてやっと会えたのもつかの間すぐに戻らなければならない母との辛く悲しい別れが描かれ、この戦争さえなければ・・・との切々たる思いが胸に迫る。ラストのトラックで去りゆく息子に対して「アリョーシャー!!」と叫ぶ母と、「母さーん 俺はきっと帰ってくるよぉー。!!」と答える息子の姿には涙を禁じ得ない。バックに流れる音楽とロシアの広大な大地と森林を映した映像が美しい。
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イメージワード
- 泣ける
- 悲しい
- ロマンチック
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