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仁義なき戦い 頂上作戦 (1974)

監督
深作欣二
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  • みたログ 476

4.21 / 評価:117件

一夜(一作)の妻とて戦略である

  • kor***** さん
  • 2013年11月19日 3時40分
  • 閲覧数 866
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

シリーズ第四作目でありますが、前作である三作目のれっきとした続編であり、脚本を担当した笠原和夫の考えではシリーズの完結作でもあります(予想外の人気シリーズへと発展したため東映側が興行面を考え五作目まで製作したかったのだが笠原はこの作品で降りる)ラストの菅原文太と小林旭の対峙シーンで終と打ちたかった意図は五作目のレビューで書くことにしますが、三作と四作は立て続けに観賞した方がいい事は確か。

終戦の混乱もあり今まで消極的であった警察による暴力団対策の変遷と、呉・広島県内だけではなく神戸の巨大暴力団の関与で組織図もより複雑に絡み合う群青劇に仕上がっていております。前作から菅原文太の好敵手として存在を際立たせる小林旭と、金子信雄が今まで以上にコミカルかつ狡猾に悪役を演じ、そこに一作目から久しぶりの登場である松方弘樹が目をギラギラとして殴りこみで勢いを出す。東京オリンピックを控え、高度経済成長期真っ只中である日本ではマスメディアも着々と力を付け「臭い物には蓋」の原理が崩壊しつつあったわけで、同時に強者に従えと巨大暴力団は広島を傘下に加えようと必死にきっかけ作りをするわけです。若い頃に突貫小僧として名をはせた主人公の組は所詮傘下へと降る小組織でありますが、組長の人情味のある性格、かつ若い頃から旅慣れたもので横の繋がりが異常に強いのがキーとなっております。

荒れる男達の心の隙間を埋める女性すら大いに利用し「親が子が死に笑う」と二作目のレビューで書きましたが、仁義をすっかり忘れた親は子を売って金を得ようとする始末。組織の上が弱気になればその分血気盛んに暴れる者もでる。青春を極道と目の前の金に向けてしまう者もいる。けっして他県には負けたくない広島極道の底力を見せる面もあり。取ったり取られたりする関係で「ワシ等の時代も終わりじゃ」と言い「辛抱せいや」と返せる堅気にはわからぬロマン溢れる男の世界。三作目と四作目を合わせれば約200分の長尺ストーリーであり、見事な大作です。

余談:さりげなく嫁(中原早苗)を抱かせている深作監督は先日観賞した『赤い航路』の監督ロマン・ポランスキーと似たものを感じました。常人の思考では理解するのは難しいですが、それがまた偉大ですな。

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