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サンダカン八番娼館 望郷 (1974)

監督
熊井啓
  • みたいムービー 77
  • みたログ 184

4.27 / 評価:70件

良い映画なんですが、、、

  • ton******** さん
  • 2013年3月21日 14時19分
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

子供の時に何か観てはいけない恐ろしい映画だと思っていました。
大人になって初めて見ました。
総合的には良い映画なのですが,こういう一人の人間のバイオピックは2時間弱で事実を全て描くのは無理なので出汁の無いスープみたいになるのは仕方のない事だと思います。
長、短所入り交じった出来だと思いました。
全てを描いたら,目を開けて観れない様な映画になると思いますが。
短所はというと、やはりセットでの撮影だともろに分かってしまう所。
妹兄の浜辺でのシーンはバックが絵なのが分かるし,マカオのシーンも日本人が黒塗りしてるのが簡単にバレちゃう。地元住民の衣装も生地が奇麗過ぎてなんかチグハグで,日本人が思い描く南国風景。
しかしこういう技術的な問題は、1970年代の作品なので大目に観なければいけませんね。
内容での不満は,もっと水ノ江瀧子が演じる「おかあさん」を、観たかった事。
彼女はとてもマダムとしてのカリスマがあって素敵なのですが,残念な事に3シーン位しか出番が無く、「おかあさん」がどういう人かの説明も底々に直ぐ死んでしまいます。
もうちょっとあのキャラクターに時間を割いても良いのではと感じました。
後、良い絵を録りたいという思惑からか?宴会の後で海でおさきが、ずぶ濡れで寝そべっていましたが、観てる方としては「自殺?」と思え、一体何が起こったかの説明もさっぱり無く宙ぶらりん。
お兄さんが妹の別れを止められ無かった悔しさの余り自分を鎌で突き刺すシーンとかは、ドラマティック過ぎで今イチ動機が不明。
この様にドラマティックさを優先させてしまったが故に,リアリティーが失われてしまった所も幾つかありました。
しかし、こういった短所にも関わらず、何と言ってもこの映画は,田中絹代と高橋洋子,この二人の女優の演技の貢献が一番強いと感じました。
この映画に田中絹代が出ていてくれた御陰で、彼女の素晴らしさを知る事になりました。
この映画の彼女は本当に魂の光が何の力みも無く滲み出ていて本当に素晴らしい。
栗原小巻は、正直、昔から苦手です。
舞台では凄く映える人だとは聞きましたが,映像だとどうも中学校の国語の先生が授業しているみたいで、きちんと仕事はされているんですが、何か自分にはダメなのね。
唐ゆきさん達を通して,戦時の日本の偽善と欺瞞は映画から良く伝わって来ました。
こういう映画を作れた事自体から、日本はもっと良い国になれる可能性が有る国に成長したのではと思いました。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 泣ける
  • 悲しい
  • 絶望的
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