レビュー一覧に戻る
田園に死す

kat********

4.0

ネタバレいつか見た気がする悪夢

寺山作品との出会いは偶然でした。15年ほど前、近くのスーパーの催事コーナーでレンタル落ちのビデオが500円均一で売られていた中に「演劇実験室天井桟敷~身毒丸」のビデオがポツンと置いてあって、そのパッケージの異様さから目が離れず、速攻で手にとって購入し、興味本位で見たのが最初です。 内容もそうですが、舞台で繰り広げられる異様な光景や登場人物の奇怪な演技に度肝を抜かれて、テープが擦り切れるまで観ました(ちなみに後で知ったのですが、そのビデオは今では絶版となり、マニアの間で高値で取引されているそうです)。 そんな出会いがあって、レンタルで見つけたのがこの「田園に死す」です。 一言で言うと、舞台では不可能な表現を映画という媒体を使って見事に具現化した傑作です。顔を白く塗りつぶした主人公や、小人、空気入れで体に空気を入れてもらう女など、浮世離れした登場人物が次々と登場しますが、それらを持って過去の自分を消化しようとする寺山本人の自叙伝的な作品といえます。 全ては悪夢の中の出来事のような不思議な映像で、観終わったあとで、何ともいえない不思議な不快感に襲われます。でも、それが病みつきになるんです。 一度観た方は、是非もう一度観ることをお勧めします。そして2回観れた方は寺山作品の虜になることでしょう。

閲覧数1,403