あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(7件)
- d_h********
4.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - kih********
4.0点
これが果たして映画といえるかどうか。関係者にインタビューをしてそれを繋いだ(編集した)だけだ。映画人を映画にするというのは、こういう手法しかないのかもしれない。それでもこれを見た。映画レビュー500本になったのを機に、少し「映画というもの」を知り(考え)、映画の観方に幅なり深みなりを持ちたいと思っているからだ。しばらく“映画を題材にした映画”を見る。手っ取り早い勉強法。 映画には必ず“女”が登場するのだが、溝口映画では、女性は単なる登場人物ではなく題材そのものだ。女が主題なのだ。私の場合には、人並みの女性遍歴や交友関係というものがなく、なんの面白味もなく退屈な人生が終わりかかっている。今更女性の研究が必要なわけでもなく、その気もない。こういう監督さんの映画で、「ああ、そうか」と思うのが精いっぱい。 この監督さんは殊更に田中絹代さんがお好きだったらしい。田中さんご自身の回顧インタビューは真に迫っている。好き合っていたか、プロポーズがあったかどうか、そういうことはどうでもいい。溝口氏が女優・田中絹代を理想(好き? 美しい?)に思っていたことは事実だろう。ということは、彼が描いた彼女を見れば、彼の女性観というのが分かるということだ。 しかしねぇ、彼の女性観を通して自分の女性観を発展させることもないだろう。ひょっとしたら、彼もまた巷間いくらでも居る単なる女好きなだけだったかもしれないし、フェミニストの一人だったかもしれないし、なんとかコンプレックスだったのかもしれない。 うらやましいのは、好きな女性を題材にして、好きなだけ映画を撮ったことだ。それが職業だったことだ。それが認められて、数々の賞を取ったということだ。 彼が好きだったという田中絹代 ―― 私も好きだ。
- ind********
5.0点
ネタバレ昭和映画青年必見
このレビューにはネタバレが含まれています。 - sei********
5.0点
フィルムセンター溝口健二特集にて鑑賞。特集は11月から上映してきたが、本作品がフィナーレ。 以前Videoで鑑賞したのだが、今回の特集で現存するフィルム34本中、33本を鑑賞出来たので、最後にこの作品を観ることが出来たのは本当に良かった。 溝口健二については本でも読んでいたが、実際、彼と直接関わりあった人達の生の声が収録されているのは貴重だ。彼の作品に反映されたバッググラウンドを良く拾っていると思います。 向島から京都に移り、芸者などの女性との深い関係・体験が彼の作品に大きく影響していることが解ります。 その中でも、私は中野英治、増村保造監督、 そして、何と言っても田中絹代のコメントに興味惹かれた。面白いエピソードに会場でも、所々でドッと湧いたシーンがありました。 星は参考ですが、溝口健二さんと関係者へ敬意を表して。
- どーもキューブ
5.0点
新藤監督のまず姿勢が素晴らしい。聞きてとしてあれだけの当時の方と相対する姿が愛だ。溝口生い立ちから細かな生きた後をカメラと新藤監督はたどります。浮かび上がるのは溝口の穏やかでない女性遍歴、演出のない俳優への厳しいプレッシャー、変更につぐ台詞とリハーサル。三年連続ベネチア受賞の偉業は魂こもった溝口の執念作三連打だ。田中絹代さんのコメントは貴重で重い。
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