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不毛地帯 (1976)

監督
山本薩夫
  • みたいムービー 12
  • みたログ 190

3.78 / 評価:58件

プロジェクトXの裏側は…

  • bakeneko さん
  • 2013年7月20日 6時37分
  • 閲覧数 1030
  • 役立ち度 5
    • 総合評価
    • ★★★★★

太平洋戦争で打ちのめされた日本が奇跡の経済復興を遂げていく裏面で蠢く、欲望に塗れた政治家&財界&軍部(自衛隊)&アメリカの“収賄&裏工作&情報奪取&恫喝…”を一人のシベリア抑留帰還兵の奮闘を核にして見せる“社会ドラマ”の傑作で、公開当時の1976年に実際にロッキード事件が告発されるタイムリーな映画となっています。

山崎豊子の原作は、1973年から1978年まで『サンデー毎日』に連載されていますので、本作は前半部分(=航空自衛隊の次期戦闘機選定争い)のみの映画化作品となっていますが、寧ろ日米の自動車会社の提携から中東での石油発掘まで発展する原作よりも焦点が絞られています。
兵学校を首席で卒業して、終戦時に陸軍中佐で大本営参謀であった主人公が、“新生日本”で企業社員として今度は商社活動で権謀算術を発揮する様を通して、熾烈な企業合戦と政治活動の裏面を見せながら戦前と戦後の日本で“変わったことと変わらない部分”を浮かび上がらせていきます。
フィクションを標榜しながら、当時の政治家&企業&官僚が全てモデルとなっていることを隠さない作品でもあり、首相を始めとした“そっくりぶり”に感心しつつ昭和復興日本の実情を知ることが出来ます。
遠慮のない表現&描写に、社会派の山本薩夫の反権力&告発力の鋭さを感じさせる作品で、俳優は仲代達矢を始めとするオールスターが参加して、それぞれの立場の日本人を造型しています(その中でも、官房長 - 小沢栄太郎の憎々しさと経済企画庁長官 - 大滝秀治の不気味さは圧巻であります)。

現在のF-35&オスプレイの配備が世論を無視して強行されるメカニズムがとても分かり易く説明されている作品で、戦後日本の発展の正体と日本人の特質について虚飾ない真実を突きつけてくる映画であります。


ねたばれ?
1、新聞社の政治部長:永井智雄は「事件記者」を連想させます。
2、原作で赤裸々に“贈賄のノウハウ”が暴露されていたのに、(現実社会の田中首相etcは)同じことをしちゃあ捕まるわなあ~。

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