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竹山ひとり旅 (1977)

監督
新藤兼人
  • みたいムービー 7
  • みたログ 46

3.88 / 評価:16件

ロックン・ロールだねえ、竹山

  • najarake さん
  • 2017年1月30日 11時05分
  • 閲覧数 646
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

「障害を乗り越え・・・」という感動ドラマと思いきや、こらあキレキレのロード・ムービーだった。

1977年の作品とは思えない、昨今の新作に混ぜてもひけをとることはないのではないかと思うほど、テンポ良く軽快に日本の風土を背景に、放浪しながらも疾走したミュージシャンの姿が心地好い作品でした。

1970年に「イージー・ライダー」が日本で公開され、1973年に市川昆監督の「股旅」、これらの作品の系譜に繋がる作品でしょうか。
シナリオの巨匠の作品だけに、極端な感情移入を排除して、余計なものを削ぎとって、それでいて語るべきをしっかり画にしていて、シナリオ・ライターの手本とも言えるのではないでしょうか。
「視力障害」をテーマにせず、ドラマ発生の「枷」として、障害への哀れみでなく、「だからこそ」のストーリーを掘り出した、思い切りの良さ、鮮やかさはなんとも力強いエネルギッシュな作品に仕上げられていて、こちらもその滑稽な逸話の数々に笑わされる、どこか「座頭市」に似通ったテイストでした。
また、これは実在の人物のヒストリーで、いかに映画作品にしてもご本人がご覧になられることができない、そのことに気づいたとき・・・その皮肉を監督は理解していて、観客に後味の悪い思いをさせないよう、気づいたとしても「クスリ」と笑えるような、配慮にも思えます。
「ぼさま」というやや卑下した表現も、しまいには「自由人」というふうに聴こえてくるから不思議です。

それにしても、人生、不遇を嘆いている前に「行っちまわざるを得ないだろう」という、強烈なメッセージです。
「ぼさま」に弟子入りさせた母親の、子を支え続ける、支え続けざるを得ない宿命が何やら心苦しいものがありました。

三味線一本抱えて、青春時代を駆け抜けた高橋竹山は、ロックン・ローラーだったんですねえ。

美しい日本の原風景も堪能できる、映像も美しい、往年の名優が共演する、とても楽しい映画です。お奨めします。

それにしても、かつぎ物を担ぎ、かくまき(?)を上からかけて、太いモンペにわらぐつを穿いたあの姿、妙にスタイリッシュなのが、素晴らしかったです。

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