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上映中

地の塩 (1953)

SALT OF THE EARTH

監督
ハーバート・J・バイバーマン
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3.67 / 評価:3件

労組版「女だけの都」♡

  • bakeneko さん
  • 2021年6月16日 15時38分
  • 閲覧数 24
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

赤狩り全盛期のアメリカで非米活動委員会によって関係者がブラックリストに載せられて上映禁止となり、監督のハーバート・J・ビーバーマンも苛烈な迫害を受けた作品ですが、生真面目で堅苦しい労組映画ではなく、今観るとユーモラスな語り口が特徴の女性解放労組コメデイといって良い映画となっています。

ニューメキシコの亜鉛鉱山で、労働者の待遇改善のストライキ闘争が始まる。資本家側は司法関係者を抱き込んで、“ピケをした鉱山労働者は逮捕する”判定を執行させるが、動きを封じられた労働者に替わって妻たちがピケを引き継ぐ。腕力の無い女たちなど烏合の衆と舐めて掛かった保安官たちは、やがて彼女たちの方が数倍手強い相手だと痛感することになる…というお話で、夫である労働者達からも一人前に扱われていなかった妻たちの痛烈な活躍に拍手する女性解放映画となっています。
後の「ノーマ・レイ」でも活写されたアメリカでの労組活動を題材にした早すぎた快作で、女性たちの知恵とパワーにタジタジとなる男たちの様子で大笑いさせてくれる労組闘争映画は唯一無二ですよ!

ねたばれ?
流石にアメリカの労働組合歌は“インターナショナル”♪じゃないんだ!(讃美歌のメロディを使っていますな)

おまけ―レニュー項目に無いインドの社会派映画の紹介を…
インド版「靴みがき」+「自転車泥棒」
「2エーカーの土地:Do Bigha Zamin」(1953年インド:133分)監督:ビマル・ラーイ(原作・音楽)サリル・チョードゥリー 出演:バルラージ・サーヘニー、ニルパ・ラーイ、ラタン・クマール

ベンガル人であるビマル・ロイが1954年の第7回カンヌ国際映画祭で国際賞を受賞した作品で、インド初のノーベル文学賞受賞者:ラビンドラナート・タゴールの詩集:Dui Bigha Jomiを題材にしながら、イタリアンネオリアリズムの「自転車泥棒」や「靴みがき」を、インドを舞台に換骨奪胎した映画となっています。

借金の肩代わりに地主に土地を取り上げられそうになった農民:シャンブー(バルラージ・サーヘニー)は、金を稼ぐためにカルカッタに出稼ぎに行く。息子であるカンハヤ(ラタン・クマール)も父親に同行して、父は人力車、息子は靴磨きで日銭を溜めてゆくが、父親が怪我をしてしまい…というお話で、農村に残った―母:パロ(ニルパ・ラーイ)や祖父:ガング(ナナ・パルシカー)の苦闘も語られてゆきます。

ちょっと油断すると持ち物を取られてしまう—大都会の世知辛さと治安の悪さも赤裸々に映し出されていますが、同時に―口は悪いが人情家の大家、その美しい養女、父親に人力車のノウハウを教える先輩リキシャ引き、少年に靴磨きを教える少年…といった人間味のあるキャラクターで、過酷な環境下の人の温もりでもほっとさせてくれます。
また、雨降りの歓喜の合唱や、子守歌など…随所に音楽的なサービスも盛り込まれていて、愉しいリズムや美しい旋律も聴きどころとなっています。

都会での厳しい金稼ぎをリアリズムで提示した後に、最後にはインド的な達観&万物流転思想で締め括る映画で、ジャン・ルノワールの「ピクニック」、「河」といった作品のオマージュショットも満載ですよ!

ねたばれ?
で、お祖父ちゃんはどうなったの?

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