曽根崎心中
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作品情報上映スケジュールレビュー

あらすじ・解説

解説:allcinema(外部リンク)

本編配信

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作品レビュー(11件)

悲しい18.5%切ない18.5%泣ける11.1%絶望的11.1%かっこいい7.4%

  • cek********

    5.0

    近松の原作は梶芽衣子のために在ったのか

    傷に思ったのは、お初の大阪三十三か所巡りがあまりにあっさり描かれているところと、仇役との出会いが偶然過ぎるところ。この二点のみ。(後者はおそらく近松の原作の傷でもある……ってスゴイこと書いてるな)。 心中に至る男女の情念が、スピード感溢れる展開、過剰気味の演技(おそらく人形浄瑠璃のセリフ回しを意識したもの)の中で見事に描かれる。宇崎竜童の演技は正直上手いとは言えないんだけど(あるいは監督の指示によるものか)徳兵衛の純情冒頓を表現するには欠かせないものとなって、次第に気にならなくなる。 そして梶芽衣子の妖艶可憐な美しさ。もうワタシごときが何をどう書いてもその美しさからは逆に遠ざかっていってしまう。 タイトルにしたようなことすら思ってしまう。 心中はもちろん美化してはならないことだ。でもこの作品は恐ろしいことに、死に向かっているのに「今いる場所からから立ち上がろう」とする男女を描いたストーリーにもなっている。だからこそ本作、ことに「お初、徳兵衛道行きの段」は永遠に残り続けていくのだろう。 ああ、言葉を尽くしても届かない。 私情に残る珠玉の一本。

  • hsq********

    4.0

    梶芽衣子の超絶美

    もう、最初っから情念。もうドッロドロ。 最初は「すごーい」とか言いながら笑って見てましたが、 途中で笑えなくなっちゃったほど、 作り手演じ手の情念にすっかり呑み込まれてしまいました。 最初はまだ笑えたんだよね。 いきなり二人のメイクラブ(笑)が映し出されるんだけど、 1カットごとに1セリフだからね(笑) で、カットが進むたびに、話も進み、愛が深まるってこと。 しかもそのセリフがもう愛欲丸出し。 梶芽衣子さんは今とあまり変わらないのですが、 やはり若さが加わると超絶なうつくしさ! そんな女性が 「徳様と一緒になれるなら、この世じゃなくてもかまわない」 というような、すでに心中っ気プンプンのセリフですからね。 しかもまるで伝統芸能を見ているかのような、大仰なしゃべり方。 で相手役の徳兵衛はというと、時々随分なオーバーアクションなんですよね。 なんていうか、動きが今風と言うか。 顔の表情もやたらにぎやか。 現在なら完全にアウトローだわ、まるで宇崎竜童みたい・・・・ と思ってたら、ご本人でした(笑) と、序盤はかなり余裕の気持ちで見てたんですが、 (まあダイレクトに言っちゃえば、突っ込みどころ探しをしながら見てたんですが^^;;) ここから先は怒涛の展開に突入。 徳兵衛の裏切られも気になる、お初との恋の行方も気になる、 お初の身請けのことも気になるし、逃避行のことも気になる。 次から次へとなんともドラマチックに展開していきます。 だんだんお初の美しさにはまっていくんですよねー。 「まるで徳兵衛のようだわ」なんて思いながら、すっかり梶芽衣子に夢中。 いかにも陰があって幸薄そうなお顔立ちなのに、 お約束どおり幸薄い方向に物語が進んでいく。 内容は昼ドラです。完全に。 若いかわいそうな二人に次から次へと災難が降ってくる。 そこから心中に向かうまでが実にスムーズに丁寧に作られていたと思います。 そして2人に災いを起こす脇役がすっごい悪人なんだよね~。 金に貪欲な徳兵衛のお母さん(左幸子さんです)は 金を返すときの凄みがホラーレベルだし、 徳兵衛をだます友人の九平次の悪役ぶりといったら、夢に出てきそうですよ。 初登場シーンから、 「いやこの人絶対騙すでしょ・・・」と確信したほどですもん。 ハリウッドで言えば、ジャック・ニコルソンレベル(笑) 居直ったときの不気味な高笑いは、耳にこびりついてしまいました(@@) 私が見た悪役ベスト3には確実に入るほどの強烈さです。 増村さんといえば、過剰演出!って思い込んでる私ですが、 この映画は情念むき出しの話なので、ぴったり演出とストーリがはまっていました。

  • shoko

    3.0

    死んで花実が咲くものか

    5月に大阪の「お初天神」露天神社にいったことから、曾根崎心中というお話に興味をもちました。 近松門左衛門の人形浄瑠璃の作品とは知っていましたが、ネットで映像をみつけて、はじめて生き生きとした物語として感じることができました。 一度に全部見ることができなくて、けっきょく鑑賞するのに半年もかかりましたが、それでも最後まで見届けることができたのは、二人の切羽詰まった想いを放っておけない気持ちになったからかも。 まずはじめに気がつくのはお初と徳兵衛の芝居がかった節回し。 まるで舞台のような、大げさで直接的な口調は、近松の文楽作品だということを意識してのことでしょうか。 そしてお初役の梶芽衣子さんのまっすぐな迫力のある演技に、あぁ、こういう一途すぎる直情的な若い女の子の想いが心中につながったのかと妙に納得してしまいます。 それにしても梶芽衣子さんは本当に美しい。 お初天神の像や文楽人形のイメージとはまったく違う、心を奪われるような妖艶な美しさ。 遊女とはいえエレガンスがあるし、様々な着物の色合わせ、着こなしにもはっとします。 こんな人に「はよう、わしを殺して」なんて切望されたら、徳さまもやらないわけにはいかないよねぇ。 死にとりつかれたお初にうながされるように心中へとすすむ徳兵衛さんは宇崎竜童。 宇崎さんはカツラが似合わない。 宇崎さんがこういうセリフまわしをすると、わざとじゃなくて、芝居が下手なのかと思っちゃう。 宇崎さん、かっこよくない、、。 でも最後までみると、徳兵衛の垢抜けなさは監督のねらいどおりなのかもしれないなって。 女の情念にひきずられてしまうシンプルな男。 もちろん「男の面目」「女の哀しさ」「義理と人情」との板挟みという近松作品のテーマは描かれていますが、観賞後に心に残るのはこの心中にいたる二人の緊迫感や心情なのですよね。 とはいえ。 私は心中を美化するのはやっぱり嫌い。 心中場面の血まみれも凄惨だし、、絶対こんな風にきれいに終われるはずないもん。 それで仏像や石像がでてきて、こんな音楽がかかって、二人の行為が浮かばれたような描き方は肯定する気持ちになれないなぁって、観賞後、ちょっと落ち込み。 最後に、橋本功さんの悪役ぶりは最高でした。 絵に描いたような悪者!さすがです。

  • agu********

    4.0

    スピード感あふれる時代もの!

    時代劇とかそういうものって何となくのそーっ。とした イメージがあった私ですが本作は非常に江戸を題材とした 作品としては非常にスピード感があって良かったと思います。 増村監督の個人的な特徴はスピード感とコンパクトさという 何とも現代社会のニーズにマッチしそうなものですが本作でも 時代劇にしては早いぞ・・・と流石だなぁ。と感じました。 それと増村作品は個性的なポスターも目を引きますね。 非常に素敵です。

  • sei********

    5.0

    増村的近松解釈

    下北沢シネマアートンにて鑑賞。増村保造監督1978年作品。 1700年初頭の大阪で女中と醤油商平野屋の手代とが情死した事件を基にしており、翌年、人形浄瑠璃として大人気となり「心中ブーム」が起こったという。 物語は終始人情を無視した血と血の交わいだ。台詞がダイレクトだし、宇崎・梶の表情が登場時点から血走っている。これは、増村さん独特ですね。 他の監督は仕草や動作、表情などをも使って演出をするのだが、増村さんの場合はとにかく「身体」を直接使って表現させる。 なので、甘ったるさは微塵もなく、力強く痛々しい。 殴るのも半端なく、左幸子が息子を殴るのも、橋本功が殴るのも、本気で殴る。 二人が心中に至る細かい描写はお構いなしに、グイグイと観るものを押していく。押していくものは、互いに信じ愛するという「男」として「女」としての意地や誇りである。当時の封建的な階層社会において、売られた女中が「潔」を通すのはもはや「心中」しかない。 次第に梶芽衣子の表情の凄ましさに観る者も押されてしまう。これは、もはや「女の一分」。 心中シーンは物語を締めるのに素晴らしい。美しい。 この題材は手の入れようによっては、「お涙頂戴」悲劇的な展開にいくらでも出来ただろう。しかし、監督の封建社会に対する反発精神が二人の「心中」に強い意思を持たせた。監督の強い意思も込められている。 敢えて不満をいえばテンポ。 初期、増村作品にあった軽快なテンポを持って描いていれば文句なかった。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
曽根崎心中

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
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