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曽根崎心中 (1978)

監督
増村保造
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  • みたログ 89

3.83 / 評価:29件

近松の原作は梶芽衣子のために在ったのか

  • 朝梅金一 さん
  • 2018年7月31日 15時38分
  • 閲覧数 952
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

傷に思ったのは、お初の大阪三十三か所巡りがあまりにあっさり描かれているところと、仇役との出会いが偶然過ぎるところ。この二点のみ。(後者はおそらく近松の原作の傷でもある……ってスゴイこと書いてるな)。

心中に至る男女の情念が、スピード感溢れる展開、過剰気味の演技(おそらく人形浄瑠璃のセリフ回しを意識したもの)の中で見事に描かれる。宇崎竜童の演技は正直上手いとは言えないんだけど(あるいは監督の指示によるものか)徳兵衛の純情冒頓を表現するには欠かせないものとなって、次第に気にならなくなる。

そして梶芽衣子の妖艶可憐な美しさ。もうワタシごときが何をどう書いてもその美しさからは逆に遠ざかっていってしまう。 タイトルにしたようなことすら思ってしまう。

心中はもちろん美化してはならないことだ。でもこの作品は恐ろしいことに、死に向かっているのに「今いる場所からから立ち上がろう」とする男女を描いたストーリーにもなっている。だからこそ本作、ことに「お初、徳兵衛道行きの段」は永遠に残り続けていくのだろう。

ああ、言葉を尽くしても届かない。
私情に残る珠玉の一本。

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物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 勇敢
  • 切ない
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