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子育てごっこ

kai********

4.0

自由な教育とは教育の放棄?

自由奔放な両親の間に生まれたいわく付きの子供。 他の男と一緒になった母親の元を5歳で離れ、作家のおじいちゃん・加藤嘉に引き取られる。 でも、その子がおじいちゃんと呼んでいるその人は、戸籍にはないが本当は実の父親。 そして、学校も行かないまま11歳になる。 親子揃って傲慢で無礼、協調性がなく自分勝手。もちろんマナーももっていない。それが教育だと言い切る祖父の価値観の元、自己顕示欲だけが強いゆがんだ性格になってしまったその子に対し、教師としての使命を感じた東北過疎地の小学校を夫婦で切り盛りする教師・加藤剛が引き取って教育し直す事にする。 見ていてむかつくような子供の振るまいに対し、それを厳しく諫める男教師。同じく教師である妻や同じ学校に通う周りの子供たちはそれとは反対に彼女を寛大に見守り支える。 一進一退を続けながらも、田舎のコミュニティーに溶け込んでいく少女の不可解な言動にも、徐々に少女なりの複雑な寂しさや悩み等が素直に写し出されていく。 少女のあまりにも大きな変わりようと、加藤剛の「いつの時代ですか?」と思わせる暴力的な亭主関白ぶり、それに対する妻の反応に違和感を覚えますが、少女の繊細な感情の変化や感情の動きが、彼女に対する理解へと変わっていきます。 美しい山々と田舎の伝統芸能、ビジュアル的にも魅力的で、なかなか泣かせてくれる映画ではないかと思います。

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