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絞殺 (1979)

監督
新藤兼人
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3.38 / 評価:40件

愛情とは

  • eig******** さん
  • 2021年5月31日 17時32分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

軽い気持ちで見たけどなかなか重い内容だった。
亭主関白で学歴至上主義な父親に、気味が悪い程過保護な母親、どんどん闇を抱えていく息子。
息子が壊れていく典型的な家族関係だと思った。
苦労知らずの父親に偉そうに勉学や教養の話をされても黙って聞き、あなたは特別で優秀なんだと過剰に母親に褒めちぎられ、理想の息子であろうとした最初の方の食事のシーンの勉の背中が、なんだかどこか寂しそうに見えた。

父親の事が尊敬できず、そんな空っぽな父親の言いなりになる大好きな母親にもフラストレーションを抱える。
そこに日々の勉強のストレスやショッキングな出来事が重なって溜まった鬱憤が溢れ出していく。初子を苦しめた男への憎悪が大好きな母親を奴隷のように扱う父親にも重なり穢らわしいものを見るかのようにどんどん勉の目付きが変わっていくのが印象的だった。

父親が面倒くさい鬱陶しいタイプの人間ではあるのは間違いないが、それ以上に母親が息子へ向ける愛情の方が歪んでいるように思えた。
夫へは母親かのように身の回りの世話をし言いなりで、息子へは恋人かのように干渉しベタベタ接し甘える。
あなたは優秀で良い息子で、お母さんを裏切らないわよね?という圧が見てて息苦しさを感じさせる。

息子もまたそんな母親に依存し、いつしか母親という女の取り合いのようにも見え、ドロドロしたものを感じた。
でも割とすぐ息子を殺すという判断をした父親がいちばんサイコパスだなぁと。

息子に対する想いが愛情といえば愛情なのかもしれないが、子供は親の所有物ではないし、子供に依存し過ぎる親はその子供をかなり追い込み苦しめる。
時代や環境や価値観が今とは違うからなんとも言えないが、ありのままを愛してあげて欲しかったなぁ。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • 不気味
  • 恐怖
  • 切ない
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