あゝ野麦峠
あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(11件)
- エル・オレンス
4.0点
ネタバレ結構、アイドル映画に近い。
このレビューにはネタバレが含まれています。 - cyborg_she_loves
4.0点
大学生の頃だったかなあ、TVで放映されたの見て、大泣きしたし、大竹しのぶさんは天才女優だなぁと思ったし、すごい名作だと思いました。で、これからも何度も見たいと思ったものの、しかし以後まったく見る機会がありませんでした。 それで何十年もたった今、久々に見たんですが、ぜんっぜん受ける印象がちがって、自分でもちょっとびっくりしました。もう冒頭の雪の中の峠越えのシーンから一貫してずっと、あまりに作為的で、観客を泣かせようという意図が丸見えで、かえって嫌味に感じます。演技はおしなべて、きわめて明瞭な発音、わかりやすい表情やしぐさ、適切な「間」の取り方、等々、見事に演技指導のとおりにやってます、っていう優等生ぶりがかえって白々しくて馴染めない。 だから、ときが死んだシーンも、みねが死ぬシーンも、最後の女工たちのシーンも、なんか自分でも嫌になるぐらい、泣けませんでした。 演出が悪いというのではありません。要は、時代が変わり、こちらの感覚も変わったのだということだと思います。70年代はこういうスタイルはごく普通だったし、見ている側もそれに何の違和感も感じなかったのは事実です。 もちろん、今でも違和感を感じない方はたくさんいらっしゃるでしょう。そういう方にとっては、かつての私のように、本当に涙が止まらなくなる映画だとは思います。 ただそれを抜きにして、今では往々にして忘れられている明治史の一面を、わかりやすく描いている映画だという点では、見ておく価値はありますね。感動する、しないにかかわらず、いろいろなことを考えさせてくれます。
- hor********
3.0点
昔の人はこれを見てをんをん大泣きしたんだろうな。 いろいろ歴史の勉強になった。 美麗なのを期待したが景色の映像がさほどでもなかった。 諏訪湖も映らず。 おべべは綺麗だな。
- sak********
4.0点
ストーリーがかなり偏ってますが、当時の映画ならこんな感じでしょう。 素晴らしい演技が光る名作です。
- kih********
4.0点
明治維新ってこんなことだったのだ。「脱亜入欧」「富国強兵」のために、大多数の庶民をこき使って、「富国」としなければならなかった。庶民の中にカメラを置くとこういうことであった、という維新史の一断面。 製糸工場の女工さんたちの「哀史」。このDVDには、公開時のチラシの解説文が紹介されている。―― 原作『女工哀史』のエピソードを繋ぎ合わせてストーリーとしてまとめたもの ―― だそうだ。後の世の人たちも感動する。それでいいのかもしれない。いや、それでいいのかなぁ。 いい映画であることに異議はないものの、少々情緒的に過ぎないかという不満もないではない。タイトルの『あゝ……』からして、「哀しい」同情を要求しているように聞こえる。カメラを女工さんに密着させて哀しく美しく映し出す。浪花節的雰囲気に包まれる。 (原作『女工…』にはないかもしれないけど)女工さんの実家が桑の葉栽培農家と設定してはどうだろう。養蚕農家や運搬(流通)職人も絡ませたらどうだろう。実際に、村を上げて、地域を上げての製糸産業だったのだから、家族丸ごと「桑」「蚕」「糸」「運搬」に抱え込まれたはずだ。女工だけでなく(父たちも娘の現金収入で飲んだくれていた訳でもあるまい)、父たちも兄たちも、村人たちのすべてが過重労働に喘ぐ「哀史」であったはずだ。 NHK『花燃ゆ』では群馬富岡製糸工場と長州の志士(後の明治官僚)との関係が見られた。旧薩摩藩の西南戦争兵士の「哀史」がちらりと見えた。旧長州藩の奇兵隊士の「哀史」も見えた。“維新”はさまざまな「哀史」によって成された。女工の哀史が史実ではあっても、殊更美しく哀しく感動的ストーリーにしていいものか、少々、……。日本人には清廉な女の哀しい物語に涙したい気分がある。文芸作品だったらそれも良かろうけど、歴史をストーリーにする時に、それでいいのかと、少々、……。「哀」史なのか哀「史」なのか。
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