下落合焼とりムービー
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作品レビュー(7件)
- ガーディニア
4.0点
1979年、面白い奴らが集まっていた赤塚不二夫周辺のその記録映画、と言ったらいいか。 それ以上でも以下でもない。 だけどその意味のなさが実に微笑ましい。 「人生なんて突然の連続」 タモリがシャンペン片手に劇中で語っているように。 この映画は駄作で有名だが、私は好きです。 愛おしいというべきか。 各所に散りばめられたモンティパイソン風スラップスティックギャグや、野生の証明をはじめとした、昔の映画のパロディは、今の人には通用しない。 今でも唯一笑えるのは、赤塚不二夫扮する、赤坂先生が、豪華客船から海に飛び込んだ際に発したセリフ「死のう」かな。 みんなが飛び降りたから、じゃあ自分も、意味はないけど飛び降りた、みたいな。 実にナンセンスで、それだけ笑えた。 1979年の、決していい部分だけではない、ダメも含めた本当の姿がこれでもかってくらいパッケージされている。 そういう作品は案外ないのではないのか。 まだまだマイナーだった芸能人たちの若かりし記録。ひとみ寿司、ゴールデン街、ジャックと豆の木、面白グループ、アラウンド下落合の狂騒を知らなかった世代には永遠に埋めることの出来ない羨ましさが詰まってる。 そしてそのノリで面白グループで映画を作ったら、なぜか面白くない。 また、それを証明する、ある意味でエポックメーキングな作品となってしまった。 これ以降グループという単位から離れてそれぞれの個性で超メジャーになっていく芸能人が沢山出演している、実に豪華な駄作である。 面白グループ卒業記念作品、とでもいうべきか。新しい才能が巣立つ前の、巣、みたいな。 そんないい加減な作品を作ってくれた、これ以降映画を撮らなくなった、山本「監督」に乾杯。
- uso********
2.0点
まあ、今見ても一つも面白くないし、時代性を切り取った作品でもない。その時代の空気を吸った人間にしかわからない映画。 見るべきは、とにかく豪華な知識人たちのキャスティングとその一芸ぶり。 東京のサブカルを語るのに、たぶん外せない作品なのだろう。そういうスノビズムに私は反感を覚えるのだ。
- mymixmax
4.0点
赤塚不二夫が亡くなった。 今日、報道ステーションで、葬儀の席で弔辞を読むタモリの映像を見た。 そこにいたのは、笑っていいとものタモさんではなく、赤塚不二夫や山下洋輔、筒井康隆らに見出されたシュールで博識ある稀有なエンターテナーがいた。 その日本を代表するエンターテナーであるタモリの言葉に目頭が熱くなった。 かつて、俺はタモリのファンであった。 30年も前の話である。 ファーストLP「タモリ」や「カセット面白術」といった本も買った。 タモリと所ジョージの二人コンサートにも行ったものだ。 その笑いは、クレイジー、ドリフ、漫才ブームとも明らかに違う、何かだった。 その何かは赤塚ギャグのナンセンスさに通じていたのだと思う。 既成の何かを壊す何か・・・。 本作は、アメリカ映画「ケンタッキー・フライド・ムービー」(燃えよドラゴンのパロディーやショートギャグムービーをオムニバス的につないだ映画)に触発された赤塚不二夫が企画したもの。 確か、この映画から世間でパロディーなる言葉が使われはじめたはず。 で、本作「下落合焼鳥ムービー」はと言うと、別にパロディーということではなく、何の台本も脚本もなくぶっつけ本番でなりゆきで撮ったらしい。 脚本があることがナンセンスと言いたげな所が赤塚不二夫イズムなのかな。 監督は赤塚ファミリーでトゥナイトでお馴染みの山本晋也だが、それまではピンク映画しか撮ってなかったんだよ、監督は。 内容はC級でグダグダ、そこが面白いと思うか思わないかは、赤塚不二夫のマンガ「レッツラゴン」を面白いと思うか思わないか、に通じる。 当時はもちろん劇場で見た。 大笑いはしなかった覚えがある。 「フフン」てな笑い、でもそれが気持ち良い。 先月25日にNHKで放送のあった、ハイビジョン特集「赤塚不二夫なのだ!!」の再放送が、8月10日にある。 これを見た上で、この映画を見ることをオススメする。 赤塚不二夫の生き方が、この映画にも現れていると感じるのではないだろうか? 最後に今日のタモリの弔辞をそのまま記載したい。 「あなたは生活のすべてがギャグでした。あるがままを肯定し、受け入れ、人間を重苦しい陰の世界から解放しました。すなわち『これでいいのだ』と。私も、あなたの数多くの作品のひとつです」 あなたのギャグは永遠です。 合掌。
- Amaterasulover
3.0点
ホントくだらないですよー。はちゃめちゃなC級コメディ。懐かしく、くだらなく、なんかだらだらと完成度とは無縁で、なんだか学生の自主制作のような雰囲気。買って損したと物凄く思う人と、しょうがないなあ、しかし、、、、なぜか惹かれる。と思う人がはっきり分かれるでしょう。不思議な魅力。 駄作ですが傑作なのだ。というより駄作の反対の反対なのだ。ということは、決して駄作ではないのだ。これでいいのだ。赤塚不二夫先生万歳。そんな感じなので星5つを付けてませんが、ある意味、、星5つで、ある意味、、星なんて無しです。笑
- chi********
4.0点
オープニングで所さんが「俺、主役ゥ~」とは言うものの、いざ本編に入ったらンなモンどぉ~でもいい肩書きだってのがよくわかる。全体の筋書きは赤塚先生が漫画の編集会議と同じ感覚で出していってそれを山本監督がキレイに繋いだネタがダラダラとテンポよく進んでいき、冒頭で誰が出てきたかは5分後に忘れ、途中でトイレに立ったところで話が分からなくなる心配は一切ない。やりたい放題、したい放題のドタバタ劇は本来であれば6時間くらいの長尺であったものを泣く泣くカットしていったって嘘をつかれても許せてしまう。 同窓会代わりに今集まれるメンバーでもう一度何か作ってほしい。ギャラは・・・考えないことにして。
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