月山
103分
月山
あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(2件)
- hdm********
4.0点
ネタバレ村の生活と仏教の関わり、覚醒
このレビューにはネタバレが含まれています。 - kih********
2.0点
「寒村」とはこういう所だったのか。「人里離れた」とか「山深い」とか、今では「僻地」とか「秘境」とか「限界集落」などと耳にはしていたけど、これで本当に「寒村」というのが当たっていると感じ入った。とにかく、寒い。 これといったストーリーはない。若い男が思うところあってこの寒村に踏み入って、余所者には(外からでは)見えにくい村の寒さを全身で見聞する。そして、春になると街に戻ってしまう。何なのだ? 死と生(そして性?)が、(「バス道が通った」今でもなお深い雪に埋もれる寒村の)和紙の蚊帳、寺守と「カラス」、村人と娘たちとの一冬で分かったということか。いや、最後に立派な墨字で「未だ生を知らず / 焉んぞ死を知らん」のタイトルを出すところを見ると、「正も死も未だ分からん、街に出て出直しじゃ」ということか。 この映画が公開されたのが、1979年。世を上げて好景気に沸き立っていた頃だ。この後土地の買い占め、地上げなどでバブル経済に突入する。そういう時にこの映画を製作した意図が、経済最優先で、村の行く末を案じた警鐘というのであれば、これは大いに意味がある。ただ、その場合、…… これでは、村の旧習の閉塞状態を肯定することにしかならない。この若造の代わりに、国策に行き詰った官僚か政治家が一冬を月山で過ごすという設定にすると、ガラッと趣きが変わってくるだろう。本作の若造は村人の「どうしようもない」という諦めを聞いて村を去ったのだ。勉強になったかもしれない。しかし、それは “いい” 勉強ではない。
スタッフ・キャスト
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