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チャンス (1979)

BEING THERE

監督
ハル・アシュビー
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3.85 / 評価:227件

セラーズとマクレーンだからこそ!の映画

  • ibukulo- さん
  • 2012年12月27日 23時11分
  • 閲覧数 1569
  • 役立ち度 4
    • 総合評価
    • ★★★★★

 1979年公開のピーター・セラーズ主演の映画で、とあるお屋敷に物心ついたころから庭師として住んでいた男が、屋敷の主人が死亡したことにより屋敷を追い出されて、あてもなく街をうろうろしてたところ、軽い事故がきっかけで政界の大物の屋敷に連れてかれて、政治に助言を与える男に祭り上げられるって話。
 基本は、コメディ「タッチ」レベルのコメディで、ピーター・セラーズ演じる庭師のチャンスが、物心ついたころから屋敷を一歩も出たことがなく、教育も受けていないうえに少し頭が弱いので、非常識なうえに大統領のような大物に接するときも堂々としているため、周りのみんなが勝手に勘違いしていき、そこに笑いが生まれるという構成。

 この手の映画が面白くなるかどうかは、その会話、特に発せられた言葉の意図を勘違いしていくところのちぐはぐさにあるわけだけど、そこのところはスゴくよく練られてて、実に軽妙に会話が展開される。そして、ピーター・セラーズだからこその個性が、それをさらに際立たせている。

 だから、映画の出来は極めて良い。アメリカの政界に対する風刺も良く効いてる。
 ここに書かれていたレビューで知ったんだけど、最後も、実はある風刺になっているってことで、なかなかに奥の深い映画だった。

 主人公チャンスの、あまりにもテレビにのめり込み過ぎな様子は、著しい誇張と感じるかもしれないけど、日本にテレビが普及し始めたころには「チャンネル争い」という言葉があったぐらい、みんなテレビを見ることに一生懸命だった。
 今は、インターネットもテレビゲームもあるけれど、僕が子供のころにはそんなものなかったからね。夕方、外から帰って来たらテレビ見るぐらいしかすることがなかった。たまには、家族でトランプとかもしたけど、うちは自営業で母親も働いてたから、ホントに「たまに」だったし。
 うちの実家は家にテレビが一台しかなかったから、自分の見たい番組を見るために怒鳴りあいのケンカをしたもんだった。
 まあ、うちみたいに貧乏な家庭にしか起こらなかった話だとは思うけど(笑)

 つまり、子供のころからそれしか娯楽がなく、他人に気を遣う場面が人生において全くなかったチャンスにとって、このような状況は誇張でもなんでもなくあり得ただろうってことだ。

 だから、女性に口説かれてるときにもテレビを見続けるシーンは、テレビに人々がのめり込んでいた時代を知ってる世代と知らない世代では、見てる側の笑いの質が異なってると思う。
 「わかるけどやり過ぎ!」なのか、「あり得ねー!」なのかってことだ。

 なお、ピーター・セラーズは、この映画が公開された翌年に亡くなっている。まだ50代だったので、実にもったいない。
 老齢になってからも、あの飄々とした個性は際立ったと思うので、その姿が見られなかったことは実に残念だ。

 そして、ヒロイン役として出ていたのがシャーリー・マクレーンが興味深かった!
 1955年に映画デビューしてるのに最近も映画に出てる、息の長い役者さん。この映画の少しあとに「愛と喝采の日々」でアカデミー賞主演女優賞をとった名優なんで、名前は多くの人が知ってると思う。

 でも、自分的には「アパートの鍵貸します」の人か、最近のおばあさん役の人なので、少し熟女になってたシャーリー・マクレーンが目新しくて「ほほー」って感じで見てしまった。
 しかも、この「チャンス」ではコミカルな演技でピーター・セラーズに迫るって役どころだったので、かなりハマり役でおもしろかった。

 ちょっと個性的な面立ちの人だけど、やっぱりキレイだねえ

詳細評価

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