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菊豆(チュイトウ)

菊豆(チュイトウ)

菊豆/JU DOU

94

kps********

4.0

畜生道に堕ちた人達

チャン・イーモウ監督作品です。 大金を積まれて50過ぎの染物屋のオヤジの下に嫁いでみたら、性的不能で嫁を奴隷扱いする鬼畜だったというお話です。 そんな鬼畜はやっつけろ!!という訳で、血の繋がっていないオヤジの甥である天青と不倫して子供を作ってしまうという、人道を踏み外した畜生道に堕ちた方々の哀れ儚い人生を綴ってみようという作品でした。 不能の親父が鬼畜なので、主役のお二人に情状酌量の余地はあるんですが、どこかで踏ん切りを付けないといけなかったね。 復讐に復讐を重ねると不毛みたいな映画ありますが、鬼畜に鬼畜で対抗するとやはり不毛という映画だったかと思います。 畜生と畜生が三枚重なると鬼のお話になるので、監督得意の赤が映えるだろうと思っていましたが、意外や青が素晴らしかった。 畜生三人の末路を映すには褪めた青が良かったんですが、無に返るという末路にとても適っていたのではないでしょうか。 赤も主張していたし、染物屋ということでカラフルな色彩が印象的だったんですが、監督の作品はテーマが重い作品が多いので、単色で勝負したほうが強烈な印象が残るなと思ったりしました。 道を踏み外す事で世間や社会の重みも同時に伝わってくるんですが、それらを子供の純粋な視点で捉える事で更に深みが出ていましたが、子供を考えると菊豆の親の事が頭に浮かぶので、大金で爺に娘を売る親に対して、根源的な社会体制に対する皮肉のようなものも感じました。 当事者だけでなく、その子供も不幸という訳です。 そんな感じで、さすがに見るべきところの多いチャン・イーモウ監督作品でしたが、コン・リーと子役の子にもうちょい鬼気迫る何かが欲しかったかな。 畜生道に堕ちる人間のお話で、深く社会体制にまで踏み込むという作品なので、やや演技が軽い気がした分★4つに留めておこうと思います。 素晴らしい作品であります。

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