ヒポクラテスたち
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(17件)


  • エル・オレンス

    3.0

    ネタバレ医者役の手塚治虫が感慨深い。

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • ガーディニア

    4.0

    ATG流青春の光と影

    ヒポクラテスたち。まぁ〜素晴らしい映画になっております、と林美雄氏ならずともため息が出そうな若き息吹たち。 若いのは俳優だけではない、大森一樹監督28歳の作品。そして、今や重鎮になった名優たち、既に故人となった方も。皆若い! 40年前の作品ですから、何があってもおかしくは無い。 あの晴れた1980年の京都をパッケージした、青春の光と影であります。 若き研修医たちの卒業前の研修をテーマにした作品。研修の合間に若さの発散にデモ、スポーツ、喧嘩、酒、セックスに明け暮れます。 2万5千あるという病気の中で、治療が可能な病気は5千だけ。が、印象的。なかなかうまくいかない研修、だるい研修は続く。 当時は最新鋭だった、CTスキャンについてビートルズ絡みの説明をするジキルハイド氏、ベレー帽を取ったGH手塚治虫氏、怪盗鈴木清順氏の応援も楽しい。 しかし、最高の見どころは、後半の故古尾谷雅人さんの狂気のシーン! それまで、なんのことはない、ただの太陽ポカポカの青春映画だと思いきや、後半観る人全てを思いっきりズドンと黒い絶望の崖に落とされてしまうかのようなシーンが待っている。ホームドラマ的なBGMもこのシーンだけキングクリムゾン風に変わります。このBGMを担当された方、ノンクレジットだが、チンピラちょい役で出演もされておりますな。 そして我らがアイドル、か弱い隠れメンヘラ研修医役の蘭ちゃんも悲劇的なラストを迎えます。 この作品以降、ある意味キレイな8mm風な映画は経済的に望まれなくなり、デジタルで刺激的でわかりやすい作品が多くなります。ATGの終わりでもあります。 そんなアートシネマの自由崩壊直前の、記念碑的な映画、ヒポクラテスたちに乾杯。

  • be_********

    5.0

    若さが眩しい

    あの頃の若き医大生の生活ぶりをうまく切り取った傑作。登場人物たちの年代より遥かに若い年頃で見て以来、いつの間にかその年代を通り過ぎてしまったが、そんな今でもなお見たくなる。今の若けーのも頑張れ!

  • pin********

    4.0

    そして医師になる

    昨日、シネヌーヴォで鑑賞。大森監督のトークショー付き。 上映終了後のトークショーでの監督の言葉。 「本作を作るまえ、自主制作をやっていて・・・その上映会後に質疑応答とかあるわけですよ。そこで、こういわれました『大森さんって、映画をやめても医者で喰っていけるんでしょ。僕らはそうはいかない。』って。その瞬間、思ったわけですよ『何をぉぉ。そんな簡単に医者になれるかぁ。そういう映画を作ってやる』って」 古尾谷雅人、内藤剛志、阿藤海、斉藤洋介・・後に名優と呼ばれる人達を、よくもまぁこれだけ無名時にそろえたものだ、とその目利きに感心する。 ポテンシャルを持ちながらも俳優を目指してもがいている無名な彼らが、医師を目指してもがいている医学生を演じる。それを、医師を断念してプロの監督を目指してもがいている大森監督が撮る。 本作の魅力はこの多重構造のもつエネルギーにつきる。 本作は商業映画として完成度は発展途上の部分が多い。 大森監督が自主制作映画出身なのでカメラワークやセリフ、演技指導もその延長線上にある。またATGなのでお金がかけられない(それでも、本作は破格の4000万円だとか)。 ただ、大森監督が凄いのは、無名の卵たちがふ化してブレイクするには、その道の名人が競演することで、先達の熱量を利用するのが一番効果的と言うことを知っていた事だろう。 これは映画好きの大森監督が「ゴッドファーザー」や「スターウォーズ」から学んだことなのか、それとも医大生としての経験なのかわかりませんが、的を射ている。 医師で漫画家の手塚治虫。医師でミュージシャンの北山修(大森監督と同じ京都府立医大出身)。 俳優陣は、原田芳雄、渡辺文雄、森本レオ。 映画監督の鈴木清順。 いずれもカメオ出演程度だが、そこには重要な意味がある(能力の高い人とは短い出会いであっても学ぶことは多い。ちなみに手塚先生にはダメもとで頼んだら「この日なら1時間ぐらいなら時間を作れるよ」と快諾してくれ、当日1時間で撮影を終え、自身の職場に戻られたそうな。カッコえぇわ。おかげでベレー帽を被っていない手塚治虫という貴重な映像を観ることが出来ました^^。)。 医師であれ、役者であれ、映画監督であれ、プロの職業人を目指すのであれば、(1)基本スキル(2)(1)を向上させる日々の努力(3)自身の行為から起こった結果から逃げない覚悟。が必要である。また、個人でだけで悩む必要はなく先達の知恵は借りるべきである。 そしてプロになる。 本作は死ぬまでにもう一度映画館でみたい作品だったので昨日は大満足でした。 しかも、フィルム上映だったので公開当時とほぼ同じ条件でみることが出来て良かったです(フィルム世代の自分には、映画を観る環境がフィルムかデジタルかというのは、例えるなら・・。モネの「日傘をもつ女」をオルセー美術館で現物を見るか、大塚国際美術館で陶板画をみるか、位の差がある)。

  • der********

    4.0

    ぼくとぼくらと彼らたちの映画

    何歳になろうと、どんなに爺さんになろうと、上映されている映画館があれば、這ってでも観に行きたい映画。 若い頃に観て感動した映画の中には、歳を取って観直してみたら、「あれっ?」て感じてしまう映画が少なくない。特に「青春」と呼ばれる一時期をテーマにした映画にはそれが顕著であると思う。映画と初恋の相手が似ていると言われる所以なのかもしれない(再会して幻滅するよりは、初恋の相手は思い出の中においておくのがいい、ってことだろうか)。 公開以来、何度となく観たこの映画。フィルムの上に焼き付けられた若者たちの姿はそのままだが、ぼくも彼らも相応に歳を重ね、世の中も大きく変わってしまった。社会を糾弾していた長髪の若者はトラベルミステリの「警部」に転向し、子連れの年長インターンは巨大不明生物に対応する時の政府の「官房長官」にまで昇りつめた。みずからの手で命を絶った者を含め、鬼籍に入った役者さんも多い。幸せな家庭を持ち、充実した役者人生を歩んでいる「蘭ちゃん」は今でもぼくのアイドルだけど、仲間の一人は若くして天国に召されてしまった。舞台になった京都の街も様変わりし、医療をめぐる環境も変化してる。タバコを吸いながら議論し、酔っ払っては殴り合うような若者の姿を見ることもなくなった。 すべては変わる、人も時代も……。 でも、それだからこそ、ぼくはこの映画を観続けたいと思う。取り巻く環境こそ異なるものの、かつてぼくにも、あっちに行っては頭をぶっつけ、こっちに行っては頭を小突かれ、右往左往していたこの映画の若者たちと同じような一時期があった。決して戻ることはできないけれど、観るたびにあの頃を思い出させてくれ、流されていく自分を立ち止まらせてくれる映画。あの頃を「青春」なんて呼んでしまうほどに情けなく年老いてしまったぼくだけれど、そう、この映画は、まさに、「ぼくとぼくらと彼らたちの映画」なのだ。

  • cek********

    4.0

    青春熱画

     ずっと観たかった作品で最近ようやく最近鑑賞かないました。  ストーリー展開も冗曼なところがあるし、群像劇としてもやや弱いように思う。  だけどこの作品には、大森監督の「熱」がほとばしっている。「俺はこういう映画作りたかったんじゃ! おれは医学生だったけど、こういう映画を世界に叩きつけたくて映画監督になったんや!どや!」という青春の熱に押され最後まで観てしまったように思う。  名画、佳作というより永遠に古びない「熱画」ですね、ボクにとって。今の医学生が観たらどんな感想抱くのか、興味があります。  みんな若い。蘭ちゃん(伊藤蘭ね)は自然な演技でホント上手いなぁ。そりゃ普通の女の子で収まりつかなかったはずだわ。そして古尾谷さん、あなたがいないことが淋しいよ。こんな熱い映画の主役張ったあなたが自ら死を選んでいい理由なんて何一つなかったよ……

  • tos********

    4.0

    ビートルズとCT

    CTを製造したのがEMI。EMIといえばビートルズ。ビートルズの成功がなければCTが無かったかも。なるほど、そうだったのか。  今では名の通った当時の若手俳優たちや監督の意気が、物語とダブっているような作品でした。少し雑な感じもありますが、今観ると在りし日の俳優の姿もあり見応えあります。手塚治虫も出演、作中にはブラックジャックのコミックも出てきます。古尾谷雅人はもっともっと多くの映画に出てほしかった、残念です。

  • isi********

    5.0

    古尾谷雅人の最高出演作

    あの時代、大学の寮に入っていた私には、この映画の雰囲気がストレートに伝わってきます。こいつもいた、あいつもいた、こんな雰囲気だよな・・。医学生なのに、交通事故現場で白衣を隠して通り過ぎなければならない、この絶妙なファーストシーンが表すように数年前に城戸賞を獲得して自ら監督した「オレンジロード急行」で発揮されたシナリオの巧妙さが、この作品でも確実に生かされています。どちらかというと、構成の巧さが目立った「オレンジ~」に対して「ヒポクラテスたち」は主人公の古尾谷の心情がうまく描かれていて、映画の出来栄えとしてはこちらの方が上だと思います。ちょっと冷めた雰囲気の主人公は、冷めているのではなく、物事を非常に客観的に捉えて、その本質はどんなものなのか見据えることができる、ひるがえって自分のこととなると、今後何に関心をもち、どんな方向に進むべきなのか、・・まだ分からない。激することもなく、そのくせ子供のように無垢な心で、周りの状況を見据えている。主人公にとっては、現実そのものの事象なのに、あえて悲観的に捉えて悦に入る同僚に対して、半ば諦めたような表情で「センチメンタルやなぁ~」とつぶやくシーンは、同世代ながら憧れをもち、ことあるごとに口調を真似て独りごちしたものでした。さらに、いい映画は例外なくキャスティングがドンピシャです。次々と紹介される各医局の教授たちも、いかにもピッタリ。小児科の手塚治虫はもとより、外科の原田芳雄のエネルギッシュさを観て思わず笑ってしまいます。古尾谷とは違った意味でやはり医師の道を歩むことに疑問を持った伊藤蘭の合格発表のときの屈託の無い微笑みを思い出し、この映画を観終わったときに自分の青春と重ね合わせて、何とも懐かしい空しさと心苦しさを甦らせてくれるのです。そうだったよなぁ・・と。

  • qal********

    5.0

    映画が映画だった時代

    大森一樹の最高傑作であり青春映画の金字塔。 フジテレビが映画制作に本格参入し商業主義一辺倒に毒される前の映画が本当に映画らしかった頃の最後の作品と言っていいのではないでしょうか。 とにかく伊藤蘭が愛らしかった。

  • kik********

    3.0

    どこかで観たような・・・

    J・ブリッジス監督「ペーパー・チェイス」(1973年)の大森版。 ハーバード法科の設定を京都の医大に変更し、話を作り直したって感じ。 あの時代の、捉えどころのない空気みたいなものは、良く出てると思う。 「バンカラな寮」も「間借り」も、まだ有った時代でした。

  • tas********

    5.0

    平和すぎると勉強できない

    医学生の日常が描かれている映画。 何度も見たくなる。 医学生は目的があるから それだけ苦悩がリアルに伝わってくる。 目的がない悩みは画にならない。 思い出せば70年代は何事も手作りで 時間や手間がかかってた。 地味で暗くて 悩み病んでしまう映画が多いのは、 行政の腐敗と、ベトナム戦争の影響である。 異常なまでに細かく、大騒ぎしてすぐに忘れる現代と どちらがいいとは答えはないが 平和すぎるのも心地よくない。

  • どーもキューブ

    4.0

    ネタバレ医大生の青春群像

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • blu********

    3.0

    ATG映画では一番!

    低予算映画のATGの中で一番印象深い作品です。設定のせいか全体的にネクラな感じがこの作品の魅力でしょうか。引退~復帰した伊藤蘭、今は個人となった古尾谷雅人、デビュー作の斉藤洋介と今でもオールスターキャストです。元医学生でもある大森監督も納得です。

  • aok********

    4.0

    70年代の医大生

    映画とはまだ歴史の浅い芸術ゆえ、その作品の何がのちのち評価の対象となるかが非常に変化したりします。 いわゆるATGものの後期作品なのですが、当時は斬新な何かが評価されたのでしょう。実際、1980年度のキネマ旬報ベスト3位を獲得しています。 本作は故・古尾谷雅人氏のメジャーデビュー作品であり、その後、彼と終生交流があったという斉藤洋介、内藤剛志両氏の映画デビュー作でもあります。伊藤蘭さんが女優として復帰した作品としても有名です。 当時の邦画に共通の、妙なセリフ回し(おそらく、映画における台詞とはこういう風に発せられるべきなのだという風潮があったのではないのだろうか?といつも思う)が最初は気になる。 でも実際、この世代の人たちってリアルにこういう言い方してたんじゃないのかな?(本人たちはかっこいいつもりで)とも思うので、ま、それはいいとして、 私にとっては、70年代後期の学生の空気感を非常に伝えてくれるような作品でした。 映画には、そういうのちの時代へ空気感や雰囲気を伝える資料的側面がある訳で、とくに現代劇としてオンタイムで製作されたものは、やはり当然当時のリアルがある。 この映画を当時、支持した若者たちがいたわけで、その感覚がダイレクトに受け取れる気がしました。

  • ラッキーアミーゴ

    5.0

    今、医学生が見たら笑うかもしれないけど

    僕が医学部の3年生時に見た映画。 僕らよりちょっと上の世代の医学生たちの悩みや葛藤が、 ユーモラスに時に悲しく実に緻密な組み立ての中に詰め込まれています。 でも、今の医学生が見てもちっとも分からないだろうなぁ。 そういう意味では、化石のような映画と言えるかもしれない。 僕にとっては邦画史上の五指に入るんだけど。 少なくとも出ている役者は今考えたらすごいよね。信じられないくらい!

  • 3.0

    すごい豪華なキャスティング

    69点 医大生たちの生活や研修風景、医学の道へ進むことへの恐れを描いた青春映画。 「台風クラブ」や「家族ゲーム」に代表される、80年代の映画にしかないようなパワフルさを期待していた自分には、この映画は平凡でありがちなただの古い青春映画にしかみえなかった。 全体的にトレンディードラマ風なテイストで、セリフも展開も戯画的で生々しさはない。 終盤ちかくで主人公の迷いが露呈されていくが、それまでの流れが陳腐なために唐突な感じを受けてしまった。 寮生たちとのマンガじみた掛け合いに時間を使いすぎている印象で、もっと主人公の心情に重点をおいてほしかった。 ただキャストはものすごく豪華。手塚治虫に鈴木清順など意外な人もちょい役で出演したりしていて、誰がでているのかを探す楽しみはあった。

  • ume********

    5.0

    青春の光と影、そのレクイエム

    公開時、有楽町の日本劇場(現マリオン)の前(地下)にあったATG専門館で観ました。後期ATG作品の中では最も印象深い1作であり、大森一樹監督作品では最も好きな1本です。 古尾谷雅人演じる主人公(その名も荻野愛作クン)を中心にして、京都の医科大学に学ぶ青年達(柄本明のような子持ち学生もいるが)の日常を実に生き生きと描いている。主人公は決して際立った存在ではなく、病院で臨床実習を共に積んでいく同級生達、寮生活の仲間達が各々個性的。自分自身の学生時代を振り返った時に「いたなぁ」と思うようなキャラクターが数多(今の若い方は似た者同士で繋がるようですが)。 演じている俳優は、今見ると実に多彩。あの頃、そんなにはお茶の間に浸透した存在ではなかった、阿藤海(当時)、内藤剛志、斎藤洋介等の「あの頃」に想い馳せるのも一興。 また、カメオ出演も含め、ゲスト的な出演者が更に凄い皆さん。 今回、改めて、脚本を読み返してみましたが、物語も面白い群像劇だと思います(公開当時は度々『アメリカン・グラフィティ』の名を引き合いに出されたものです)。 忘れちゃならないのが、映画ネタ。ニヤリが数多。

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