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ヨコハマBJブルース (1981)

監督
工藤栄一
  • みたいムービー 17
  • みたログ 127

3.21 / 評価:42件

アクション作品への一区切りとなった作品

  • tok***** さん
  • 2017年6月28日 23時06分
  • 閲覧数 560
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

映画の「遊戯シリーズ」やTVドラマの「大都会 PARTII」「探偵物語」のようにシリアスなアクション三昧に終始せず併せてその中で松田独特のユーモアの入ったエンターテイメントとしての作風は、世間的にかなりそのイメージを固定化されつつあった。

そんな中で次に松田が打って出たのは、シリアスな邦画ハードボイルド映画であり、彼の最高作品「野獣死すべし」にはそんなお楽しみのエッセンスは一切持ち込まなかった。これは、固定化されつつあるイメージを恣意的に壊す目的があったように思える。

そして、「ヨコハマBJブルース」であるが、まあコアなファンなら彼の歌も好きなのかもしれないが、タケシが「浅草キッド」を歌うのと同じように、その好き嫌いを別にしても楽曲自体のクオリティはあるとは思うのだが、選曲がいかにも松田に似合うだろうとのその「らしさ」の歌がわざとらしく思えてしまう。このようにどうしても歌手とは思えず役者として見てしまう人間からするとちょっと余りある歌のフューチャーには遊びが過ぎるのでは、と思ってしまうのだ。
歌手として歌う姿には違和感を否めず、髪と髭を伸ばした風貌も頂けないかな。
それで、個人的に勝手に思っている「戦メリ」の裏テーマの如く「その世界」のテイストの作品ともなると、今までを踏襲したアクション探偵ものを期待して見てしまうと一層の違和感を拭えない。

こういった小道具的な設定には共感できなかったが、ストーリーが全くお話にならないといったお粗末な低レベルにはさすがになってはいない。
今までのような力強いアクションと違うが、最低限楽しめるレベルはキープされている。
また、内田裕也は歌うより映画ではホントに存在感あるいい味出すなと、改めてこの映画には欠かせないいいキャスティングである。作品は違うが、荒木一郎も同じようにこの手の映画に合うな。

この映画を終えてから、松田はアクションものからは離れ、文芸路線に変更してゆくことになることを考えると、頂点の「野獣死すべし」から路線変更するにあたっての過渡にある作品といえるのかもしれない。そう考えると、違和感を覚えたものはその為の仕掛けだったのかと納得はできるのだが…

まあ、「ヨコハマBJブルース」なんてカッコいいタイトルから勝手に連想して今までの松田優作を見ようと思っていたとすれば、やはり違和感のある作品になるだろう。

再び、アクションに戻るまでは映画「ア・ホーマンス」まで、実に5年も待つことになるとは、この時点で考えた人は先ずいなかったのではないだろうか。

詳細評価

物語
配役
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音楽

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