きつねにとっては迷惑な映画です。
- mal***** さん
- 2011年12月16日 11時56分
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- 総合評価
1983年に公開された恋愛映画です。
主演は”フォークの神様”と呼ばれている岡林信康。ヒロイン役は本作がデビュー作、そして本作1作で消えた高橋香織。二人はそれぞれ大学の低温科学者(よくわかりませんが)緒方、不治の病”エキノコックス症”を患って保養している少女の万耶(まや)を演じております。
万耶は緒方の方に淡い恋心を募らせていくのですが、元々不器用な生き方しかできな緒方は万耶の思いになかなか気付かず、いかにも?私は1980年代の輝く女性なのよ?然とした愛人の三田佳子演じる愛人と不倫関係を続けております。北海道オールロケーションの映像はそれなりに解放感があってよいのですが、ストーリーはかなり地味な展開をしています。
タイトルにもなっている”きつね”は少女の病と深く関係していることが映画の後半で判明し納得できましたが、それまでは少女が”きつね”を目撃するたびに?キャー怖い?と叫びバックで不協和音の音楽が流れるだけでしたので、それが少々鬱陶しく感じました。そうかと思うと?私のためにきつねを殺して?と万耶は嘆願し?よ~し分かった?と言わんばかりにきつねを仕留めた緒方の関係が怖かったです。恋は盲目なんですね~。
まあ、このような映画ですから、緒方と万耶の恋が成就されるわけもなく(それでもソフトなベッド・シーンがあったため、なかなかDVD化されませんでした)、映画は暗く静かに終わってしまい、地味な印象しか残しません。それにいくら本作では主演に徹したとはいえ、岡林信康が本編で歌っていないのは勿体なさすぎます。
詳細評価
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- ロマンチック
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