ネクタイ締めて、犬の気持ちで
- tomitan さん
- 2010年2月24日 1時41分
- 閲覧数 649
- 役立ち度 12
- 総合評価
南極物語です。北極ではありません。
北極の氷が融けても海水面は上昇しませんが、
南極の氷が融けたら海水面が上昇してしまします。
お話の舞台は、昭和32年ころの日本&南極。
主人公は、1次南極観測越冬隊に参加した犬たち。
高倉健さんや、渡瀬恒彦さん、夏目雅子さんなんかが出てます。
1次観測隊から2次観測隊の交代の時、天候が急変して繋がれたまま取り残されることとなった犬たち。
ドッグトレーナーであった健さんは、嘆願します。
犬たちを連れ帰ることができないなら、せめて楽にしてやりたいと。
このシーン、健さん風。
基地に戻りたいと隊長の目を見据え、ポケットから薬の入った小瓶を取り出します。
楽にするとか殺すとか、言わないんです。
でも健さんの気持ち伝わってきます。
日本への帰路。
同僚のドッグトレーナーの渡瀬さんはハッキリと犬たちのことで荒れるのですが・・・
健さん冷静を保っていますが、1人の船室では・・・
きゃ、お・と・こ、やわ。
これが昔の男の格好良さ、だったんだなぁ。
当然のことながら、マスコミから犬たちを放って帰ったことを、叩かれてしまいます。
健さんは仕事をやめ、樺太犬たちの里親たちのところを、詫びて回るんですね。
なにも辞めなくても、って思うんです。
休職して回れば、ってね。
でも、そうしないのが健さんなんです。
きゃ、お・と・こ、やわ。
でも、この人間パート。じつはオマケ。
メインのパートは、樺太犬たちの南極の部分。
厳寒の吹雪の中、必死で首輪抜けする犬たち。
さぁ、ネクタイ引っ張って犬の気持ちで。
氷の中の魚を食べて、アザラシ食べて・・・
ペンギンの子供を狙う鳥さんを食べて。
ジロ、タロたちはたくましく生き抜きます。
なんだか、狼少女ミーシャみたいです。
そんな、犬たちの体を張った演技があるからこそ、健さんと渡瀬さんがタロとジロに再会するシーンが映えるんです。
渡瀬さんボロ泣きです。
でも健さん涙はこぼしません。
そうなんです。
健さん、目がうるうるしても涙は見せません。
嗚咽しても、背中で泣きます。
きゃ、お・と・こ、やわ。
なんか古い作品ですけど、日本映画界の黄金期ってスケールも感じます。
心暖まる作品でした。
で、おいら夏目雅子さん派じゃないんで、
「言うこと聞いてくれはったら、結婚してあげるぅ」などといわれても、言うことききまっしぇっん!!
詳細評価
イメージワード
- 泣ける
- 切ない