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ふるさと (1983)

監督
神山征二郎
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4.16 / 評価:73件

裏側に見えるダム反対運動

  • pai******** さん
  • 2020年10月9日 14時53分
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

ダムによって間もなく埋没する村(岐阜県徳山村)を舞台に、痴呆になってしまった老人が少年との交流を通して元気を取り戻していくストーリー。
本物の痴呆老人を使ったとモスクワ映画祭の審査員に思われた程の、主演加藤嘉の熱演が魅力の作品である。

老人と少年の交流を描いたハートフルストーリーのようだが、この映画の真の狙いはダムに対する反対運動があるように思う。
政治家や村の有力者たちはダム建設に賛成しているわけだから、表立って批判的な映画を作ることはできないけど、裏にメッセージを込めているように思われる。

1 表のメッセージ
息子は父を心配しているし、親子の情もあるが、元気だった父が痴呆になってしまったことに対する哀しさと言動の腹立たしさで、離れに隔離するなどの強硬な手段に出てしまう。これでは痴呆はますます進むばかり。これに対し、老人が元気だった時代を知らない少年は、名前を間違えられても老人に腹を立てたりもせず、対等に接し、老人を外に連れ出してくれ、結果として老人は元気になる。
しかし、息子は老人と喧嘩をしてトイレもない離れに閉じ込めて放っておけと出掛けてしまい、その日に老人は亡くなる。
老人と少年の交流を通じて、親を大切にしよう、痴呆になったからといって閉じ込めてはいけないと感じさせる映画とも思える。

2 裏のメッセージ
地域の発展という大義名分や、町で暮らした方がいいという声のもと、多少の補償で町に引っ越しさせられて、ふるさとを追われる村民の様を、
息子夫婦の安眠の確保や、痴呆老人が勝手に遠くに出掛けないようにという考えのもと、思い出のつまった自分の家を追い出されて、離れに住まわされる老人の様で表現している。
最終的に老人は山というふるさとに出掛けることができ、山から生まれ育った村を見ながら安心して亡くなる。
村民たちもふるさとで死ぬまで生きたかった、大義名分を掲げてふるさとを奪わないでほしい、というメッセージが隠れているように思う。

詳細評価

物語
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演出
映像
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