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すかんぴんウォーク

aia********

5.0

ネタバレあくまで私的な意見ですが。

この映画の魅力は、広島から出てきたばかりの初々しくてあか抜けない田舎の少年が、まさしくいろいろなことを「経験」し、どんどんカッコいい青年に成長していくのを見守っていく面白さと ラストのモノクロシーン全編がこれまた最高なのですが、特に主人公が階段をリズミカルにトントントンと駆け下りて片手をあげてジャンプしながら喜びを爆発させてステージに飛び出していく場面に尽きます。 当時観終わった後も余韻に浸りまくってしまい、他の観客が次々と帰っていく中、なかなか席を立てずにボーッと座り込んでいたことを覚えています。「感動」という言葉ではいい表せない「爽やかな切なさ」みたいな思い…そのくらい強烈にティーンネイジャーだった私の心に訴えかけてきた映画なのです。 その他にも若者たちの挫折と自分の無力さに対する怒りや、現実と向き合い夢をあきらめてしまった大人たちの悲哀、芸能界の光と影、いい意味で無駄に豪華な脇役の俳優さんたち…とにかくたくさんの魅力がつまっているんですよ、本当に。 あれからちょうど30年の年月が経ち、街並みもこの国の空気も劇的に変わり、言葉もファッションも何もかもが古臭いものとなり、こういうベタなサクセスストーリーもウケない時代になってしまったのかもしれない。 この映画に登場していた大人たちと同年代となってしまった私が今、この映画を観たらどう感じるんだろう。ちょっと怖いような気もするけれど…叶うことならもう一度映画館で観たいと切に願う、私にとっては秀作と呼べる映画です。 。 今までいろんなドラマ・映画に出演してきたけれど、今作が吉川晃司にとっての最高傑作だと信じています。

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