あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(5件)
- kak********
5.0点
流石芸術の都パリと思わせる映画。 原作は、アメリカの異色作家チャールズ・ブコウスキーの 『町でいちばんの美女』に収録されている『人魚との交尾』 と、『充電のあいまに』をモチーフに、フランス人の パトリック・ブシテーが監督・脚本・主演の三役を兼ねた 作品。 敢えてモノクロで製作された映像は、美的感覚に優れている。 それも、あの「グランブルー」や「レオン」のリュック・ ベッソンが製作に携わった事と無縁ではない。 物語は、40になろうかという”悪ふざけ”悪友二人が次々 と巻き起こす”悪乗り”を描きながら、人間の本質に迫る。 原作の生まれた背景には、アメリカの抱えるベトナム戦争の 後遺症が見え隠れするのだが、それはあくまでも”きっかけ” に過ぎず、純粋と狂気が紙一重であり、見方によっては差が ないという事実を見せつけられる。 この難解な小説に目を付けたのがパトリック・ブシテーで 映画化権を買い取り、先ずは26分版の短編映画「つめたく 冷えた月」を発表。それを評価したリュック・ベッソンが 長編に”リメイク”させた事になる。 このパトリック・ブシテー演じるデデという男は、”悪ガキ” のまま年だけとったような不思議な性格で、繊細さに欠ける ものの、裏表がなく憎めない。 共演の、名脇役で知られるジャン=フランソワ・ステヴナン 演じるシモンとは昔、究極の”悪ふざけ”の経験を共有して いて秘密にしている事がある。 それは、世間一般からすると”とんでもない事”になるのだが、 ここが肝心な所でもあり、意見が分かれる所でもある。 異色と言えば、物語の中核を担いながら、全く台詞のない役者 として出演するのがカリン・ナリス。 そして、三人の三角関係とは? あなたは”嫌悪感”が先に来ますか? それとも”人間の本質”が見えてきますか? 異色小説を見事に映画化した特殊才能に拍手を送りたい作品である。
- ana********
4.0点
「色即ぜねれいしょん」をレビューした後に皮肉にも「つめたく冷えた月」をレビュー。白黒映画で、期待していたよりも楽しめた!!!ヘンドリックスの曲ともマッチ!
- u_u********
4.0点
軽い気分のときに見ては如何でしょうか。 なかなかどうして結構面白い。 気づいたら結構見入ってました。 夢を連想させる美しい画。 中年男2人の日常とちょっと魅力ない設定ですが。 退廃的なブラックコメディ? としないと、内容的にはどうしようもないと思うんですが。。。 でもね何か印象的なんですよ。
- 好美三朗
5.0点
下品極まるおやじ達の映画である。セックス、酒、障害者やホームレスを蔑み、挙句に死体を盗んで犯す。しかし彼らの品行はこれほどストレートでなくても私たちの心の中に静かに潜んでいる。だから大好きな映画なのに二度と見たくない思いに駆られてしょうがない。そんな野卑な彼等をすら死体の美女はその欲望を迎え入れる。そこには全ての煩悩を捨て去った仏教感的美しさが漂う。ぼんやり見ていると忘れてしまいそうだがこの映画は回想シーンのまま終わる。ラストで車が急に左に折れた時,あっと小さく叫んでしまった。
- alb********
4.0点
40近くになってもぐうたらでどうしようもない中年オヤジ2人の酒と女とジミヘンを絡ませた物語。 観てて、少しぐらい真面目になったらどうなんだと思うくらいぐうたらなオヤジ達。だけど憎めないんだよね。 …というこの映画、リュック・ベッソンがプロデュースした珍しい作品。 何かエロティックな雰囲気だし、死姦を描写した生々しさがあって危険な映画を感じさせるが、あくまでオヤジ達のどこまでもオールマイティーな生き方を描いている。 この本作の監督と脚本を担当し、ぐうたらオヤジの1人を演じたパトリック・ブシテー。映画ではホントどうしようもないダラダラ男だが、実際の彼はマジメな俳優らしく、本作に惚れて映画化した事は、彼の純粋な感性にあったのかもしれない。
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