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天使のたまご (1985)

監督
押井守
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3.04 / 評価:73件

神の不在による絶望

  • sek***** さん
  • 2018年11月23日 21時46分
  • 閲覧数 403
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

冒頭にある機械の太陽が示すのは「神の不在」か。古代より人間は万物を照らす太陽を神として崇拝していた。そして神は人間のみならず世界を作り、物体に生き死にの制度を持たせ意味を与えた。神である太陽が人工の機械になり換わったということは、本作の世界が私たち人間が辿った歴史と同様の末路だという事を意味する。神の存在を否定し人工の機械を隆盛させ、人間は自給自足を可能とした。それは生きる意味までも自分自身で考える社会が始まることでもある。そして神は必要なくなり不在となった。

但し人間1人1人はそこまで強い存在ではなかった。己の生きる意味を自分だけで見つける、確固たる意志を持つ人間は多くなかった。本作の少女がそのか弱い現代人を象徴している。1日中街をふらつき、たかだか拾っただけの卵を温め孵化を待っている。卵の中身に自分の生きる価値を求めている。

あらゆる問答の果てに遂に卵が割れる。しかし中身は何も無かった。少女に生きる意味はなかったということだ。映画はその絶望の中で終わる。

世の中には自分自身の生きる意味を作れない、どうしようもなく弱い人間がいる。そういう人間にとって現代は生き難く、只絶望するだけだ。

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