火宅の人
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(31件)


  • kaz********

    4.0

    三人の女優の競演が楽しませてくれる

    母に捨てられた経験を持つ作家の桂一雄は、後妻のより子と5人の子どもたちを育てていた。そこに矢島恵子という女優を目指す女がやってくる。ある日、子の次郎が日本脳炎にかかり重い障害を負ってしまう。それからより子は宗教に凝り夫婦仲も険悪になる。太宰治の文学碑建立の式に恵子を伴って青森に行き、旅館で恵子を抱く。帰宅してより子にそのことを白状すると、より子は家を出ていった。一雄もよそにアパートを借り恵子と同棲を始める。より子は家にもどるが、やがて恵子の妊娠がわかる。しかし、舞台のオーディションを控えた恵子は堕胎し、一雄と派手な喧嘩をする。行くあてもない旅に出た一雄は、酔っ払った時に介抱してくれた葉子と船で会う。野崎島に里帰りするという葉子に同行した一雄は葉子の実家で愛を交わす。それから三カ月二人旅が続くが、Xマスの日、葉子は『潮時だ』と一雄に別れを告げる。東京に帰って恵子を訪ねると若い男が居た。そこにより子から『次郎が死んだ』という電話が入る・・・・・・。  檀一雄という作家がどんなに自由奔放、豪放磊落だったかということがよく分かる映画だが、彼を取り巻く三人の女性の方に興味が行った。恵子を演じた原田美枝子、葉子を演じた松坂慶子がおっぱいを出して演じた濡れ場は神々しくて鳥肌が立った。一雄との別れのシーンは不倫なのになぜか清々しかった。  シリアスなドラマの中に結構笑えるシーンがあって面白かった。例えば一郎が一雄と恵子のアパートに泥棒に入った時、警察で一雄とより子が鉢合わせするシーン。より子が一雄のしようとしていることは全て読まれていて、「なぜ分かった」と訊かれたより子が「あなたのなさることは何でも分かるのよ」と答えるラスト。いい映画を見たという満足感に満たされた。

  • yor********

    3.0

    昔ながらの小説的映画

    小説の世界観が、映画に、成った、典型的な感じだけど、昭和の独特感が、有る。

  • oir********

    2.0

    昭和作家のこれでもかという痴情物語

    まずオープニングの音楽センスが個人的には気に入らず、音楽は期待できないと悟る。 プロローグのモノクロ風映像は良いと感じる。(主役が子供時代、その父と母の画) ストーリー本筋に入ってからは何の感興も起こらない静観状態。しかし徐々に主役に対しいらだちが募る。彼の無節操さ、優柔不断さ、子供っぽさなどに対し。 女優二人の濡れ場ヌードに関しても特別綺麗だとか興奮するとかは無し。 一つギクッとしたのが緒方拳と原田美枝子のケンカシーン。緒方が原田を突き飛ばし思いっきり柱に顔がぶつかっているように見えこちらがヒヤリとする。視聴後に調べたら本当にやばかったようであの傷はどうやら本物。そのせいで撮影が数日中断になったとのこと。 総じて、ちょっとしたネガティブな感情喚起の他は強く印象に残った場面はなかったと言わざるを得ない。 いつまでも楽しいことを続けていられるわけがない。そんなセリフが二度ばかりあったようだが、自身にとってもひりひりする言葉となる。 総評2.5 当時は最善の演出であり音楽だったのだろうが、現代テイストでリメイクしたらなどと想像する。しかし、スタイリッシュでハイセンスではあっても本作よりもっと浅い表現になってしまうのが関の山かもしれないとも思えてくる。

  • タイムスリップ1.21ジゴワット

    3.0

    原田美枝子

    昔も今も魔性の女

  • mnk********

    4.0

    映画職人の技みたり!

    昭和の映画人たちの職人技に魅せられた。 どうしても「火宅の人」を監督したかった 深作欣二さんに集まった撮影監督木村大作さん、 素晴らしすぎて文句ひとつありません。 やはり自然風景と女優撮らせたら木村さんの右に 出る人はいません。 そして俳優さんたちは、もう面白すぎる。 美しすぎる。 緒形拳さんの滑稽さ。いしだあゆみさんの貫禄。 原田美枝子さんの眩さ。松坂慶子さんの軽やかさ。 目が逸らせないほど魅力に溢れていた。 年を重ねると味わいが深みを増す映画ですが、 これからの時代こういう監督さん撮影監督さんや 俳優さんが登場しないのではないかと思える、 東映の文芸作品ですね。

  • jag********

    2.0

    ネタバレ原田美枝子の体がスゴイ

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • drm********

    4.0

    モラルとしてはなし

    2019年260本目。 いやあ、ここまでクズな男で、普通こんな駄目な男が中心の話だと、嫌悪感たっぷりになるのだが、寧ろ滑稽に見えてなんどか切なかった。 それは深作監督の力であり、緒形さんの演技であり、何よりいしださんのお芝居による賜物かと。 最後のいしださんの笑顔にほっとしたというか、ぞっとしたというか… 子供たちの無邪気さもまた、心の痛みに拍車をかけている。 いやあ、この頃の邦画は下手なホラーよりこわい…

  • もこ

    4.0

    ネタバレ身勝手男と翻弄される女の物語

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • gus********

    3.0

    太宰つながりで見てみた

    テレビ番組「かりそめ天国」で 文豪が泊まった宿、というのが 紹介されていて。 その時、 太宰治と檀一雄のつながりを 初めて知り、檀に興味を持った。 「小説 太宰治」という本も 書いていることも、知った。 これらのことは、太宰好き(自称)なのに、 不覚にも知らなかった。.....orz 「小説~」今度読んでみよう。 と、いうことで、 まずは、この映画を見た次第であります! 見た。 うーむ。 私が言うのも、なんですが、 あまり深みがなかった。 それとも私の読みが浅い、からか。。 でも、昭和の風景(電車とか 文化住宅?とか雑貨とか)は、 興味深く、あたたかみを感じ、 ちょっとしたタイムトラベル気分を 味わえた。 加えて、原田さんや松坂さんの セミヌードが見れるのは、 いいかもしれません。

  • msp********

    4.0

    家宅って

    この映画が放映された頃は子供だったから、見てないけど「家宅の人」ってタイトルがずっと頭に残ってた。。。 大人になった今、冷静に引きで見ると、誠に身勝手な子供おじさんの放浪記。 自分の事を家宅の人なんてカッコいい言い方するなー! 責任とか相手への思いやりなんてこれっぽっちもない。 いい歳した大人が家族や周りを傷つけながらただただ現実から逃避する。 だけど、それがこんなにも魅力的な映画になってるのはまさに深作マジックなんでしょうね。主演の緒形拳の演技力、原田美枝子の匂い立つ色気。 松坂慶子、いしだあゆみもいい味出してる。 2時間あっという間でした。 男性の中に眠る密かな憧れや愚かさを見事に描いた作品。 この時代は男性がこんな風に好き勝手する事が許される風潮だったんでしょうね。 それが出来た壇一雄は、その時代の世の中の男性の憧れ、だから男のロマンって言われるんだろうな。 個人的にはこの時代の作品好きです。

  • tos********

    4.0

    原田美枝子が特に良い。

     緒方拳と3人の女優が、それぞれらしさを発揮して良い感じでした。特に原田美枝子は、最近ではちょっと地味な感じで、物足りない映画が多いと思っていました。この作品では、大胆な肢体も美しい、勝気な新劇女優にうまくはまってました。緒方拳と真田広之の喧嘩のシーンは、もう少し見たかった。  もっと暗くてじめじめした物語を予想していましたが、案外とさっぱりした後味を残してくれました。

  • kih********

    2.0

    火宅の人って? 勝手な人じゃないの?

    作家氏が仰るには、 「全く人間て生き物はバカなことばかりやらかすんだよね。  死ぬほど惚れて、……、殺してやりたい程憎んで  きれいな景色をみると、すぅーっと気分が良うなって、  …… 見せてやりたいなと思っちゃうんだ。」  それはそれで宜しいんでしょうが(どうぞご勝手に、ご自由に)、続いて、 「でも僕はそのバカなところを大事にしたいですね。  色々な悲しみや苦しみをさえ楽しみながらお目出度く生きて行きたい。」 って聞かされると、…… ??? ……、本当に身勝手だな、と思う。こういう自己肯定が出来るんですか。きれいな景色を「見せてやりたいなと思っちゃう」のはバカなことではあるまい。「死ぬほど惚れて、殺してやりたい程憎む」のがバカなことなのだ。「人間て生き物」などと、皆が皆自分と同じバカだと、それも人に向かっていうなんて、余程お目出度い。 「悲しみや苦しみをさえ楽しむ」のはお目出度いことではない。「悲しませ苦しませていることさえ(気付かずに?)楽しんでいる」のだったら、それは「お目出度い」では済まない。  どうも、作家でありながら言葉使いが正しくないように聞こえて仕方なかった。そういうことだけが気になる映画だった。

  • tsu********

    3.0

    ネタバレ火宅の人

    このレビューにはネタバレが含まれています。
  • kou********

    3.0

    みなぎる力

    この頃の映画には、今の映画界が失ってしまった力強さが至る所に観ることが出来る。 原作の壇一雄の小説もそうだが、監督の演出、演者の魂、カメラマンをはじめスタッフたち、全てが現在の軟弱な映画界とは全く違い、漲る力強さが溢れている。 そして、フィルムのざらざらした質感が、女優の美しい裸体をより一層引き立て、何でも映し出してしまう現在のハイビジョンの様に「余計なリアル質感」で幻滅することもなく、改めて映画はフィルムが最適であると再確認させられた。 現代の映画製作者たちは、古い作品を観直し、研究する必要があるのではないか… そう思わされる作品であった。

  • nor********

    2.0

    この監督の作品にしては…

    ありがちな話がだらだら続くだけで、退屈だった。

  • kor********

    4.0

    不道徳的な生活

    道徳に反する行為を人間が切っても切り離せない「煩悩」のせいにし、108個の言い訳を高慢と述べられることはある種の才能だとも思う。憧れも、尊敬の念も全く抱かないが、私小説の作家は道徳的でない生活をあえて送り、日常的とは言えない出来事を作品に投影する人間が多い。その一番の例とも言える意図的な「不道徳的な生活」を描いた作品こそ本作の原作である檀一雄の『火宅の人』である、と小説好きの知人が昔言っていたことを思い出す。 作品の見方にしても、自覚がないのと意図的では意味合いが変わってくるのが面白いところであり「欲が主人公を動かしている」と「欲のために主人公が動いている」とは主人公への感情移入も異なる。不道徳的主義のようにも捉えられるし、父の遺伝だと言い訳を述べる冒頭から己の行為全てに肯定ありきな言い回しにも感じ取れる。それとも女なしでは生きられないダラしのない自分にある種のポリシーや優越感すら感じているようにも見受けられる。 深作欣二監督といえば『仁義なき戦い』のようなバイオレンス描写満載な暴力映画以外にも『蒲田行進曲』のようなテンポ重視で人間臭い映画も残している。緒形拳の低調なナレーションと、時にひょうきん過ぎるほどのテンションの強弱が人生の浮き沈むとも捉えられる本作はどちらかというと後者よりな作風かとも思えた。松坂慶子は上記の作品のような健気さよりも、女性としての哀しみに満ちた表情とコテコテの方言とのアンバランス感が絶妙であった。はじける若さを体全体で表現した原田美枝子も、女の顔と母の顔との二面性を絶妙に使い分けたいしだあゆみも三者三様に女としての人生を歩みつつ、煩悩に負け続ける主人公を支えている。 中原中也や太宰治との若き頃のエピソード(有名な「モ、モ、ノ、ハ、ナ」など)も面白かったのだが、如何せん緒形拳が老け役なら兎も角、青年時代を演じるのには違和感を感じてしまった。ここだけでも若くて勢いのある役者を起用しても良かったと思う。主人公と共に日本全国の四季折々を旅する物語に重要な要素として土地土地の映像が収められており、近年では『剣岳 点の記』(「つるぎ」が変換出来ない…)を監督した名カメラマン木村大作に自然を撮らせたらやはり一級品であると確信した。エロスの表現として定石どおりに「食事」も兼ねて描いており、家族と愛人を交互に行き来する展開に「飽き」が来ないよう工夫も凝らしている一作であった。

  • tak********

    5.0

    監督の力,役者の力

    まるで,色あせていない傑作です,このテンポ良さにカメラワーク,そして役者力, 緒形拳…政治家,殺し屋,犯罪者,自堕落者,刑事から色事師,田舎者まで…ある意味変態役者さん,大概の主役を張る役者さんて,その役者がやる役(刑事とか)であり, 良い刑事,悪い刑事の,その役に変態する役者が緒形拳,凄い, まあ,周りの役者さんも上手いからドンドンのめり込め見いってしまう, (1人元JACは別だけど…今も変わらぬ微妙な演技力) 生きる事,ひたすら生きて,生きる喜びじゃなく,ひたすら生きる辛さ, そして太宰治の死ぬ辛さ, 原田美枝子との濡れ場に,美しさは必見,いしだあゆみとの夫婦関係,やりとりは笑える,

  • vio********

    4.0

    緒形拳さん、ありがとう!

    先週「楢山節考」を観て(麻生総理のコメントに触発され)、緒形拳の素晴らしさに魅かれ、これを観ました。彼は素晴らしい役者。最期まで貫いたんですね。 だいぶ前、原作のあらすじを知った時は「何て自分勝手な男性」と思って、この作品を知ろうともしませんでした。今観終わって「こういう生き方もあるんだなぁ」と、人間の性(さが)を思いシミジミしています。付き合わされる周りの人達は大変だけど、一雄に魅かれ、自分達も何か得ていたんでしょうね。 一雄の在り方・生き方を緒形拳が見事に演じています。「自分勝手」と思われても不思議でないのに、憎めない、愛すべき男。愛とエネルギーがいっぱいの男っぽい、優しい人。 恵子のように恋に身を焦がすような生き方もあり、葉子のように過去の傷を抱えながら明るく生きる女性もいる。でも一番スゴイのはヨリ子。夫への、ああいう愛ってあるんですねぇ。母の愛って強いですねぇ。いしだあゆみがヨリ子の強さ、愛情深さをよく表現していて、ああいう状況に置かれ精一杯対処した妻の複雑な様子がよく分かりました。

  • amu********

    4.0

    3人の女性がすごい

    一番衝撃だったのは、原田美枝子さん。 若い頃に結構激しい役されてたんですね。 今まで奥ゆかしい感じの役しか見たことなかったので、びっくりしました。 緒形拳さんももちろんすごいですが、 いしだあゆみさん、松坂慶子さんが演じた女性も、 それぞれ個性が強くて、印象に残ってます。 いしださんが演じた本妻さんは昭和初期の奥さんて感じで、 今ではありえないぐらいで、私だったら、絶対耐えられなさそうです。 最後の方のいしださんの笑みが印象に残ってます。 緒形さんのこの頃の作品、数作品観ましたが、どの役柄も雰囲気似てて、 当時こういうイメージだったのかな、と思いました。

  • koj********

    4.0

    乳揉みまくり拳

    やっぱり昭和の芸に携わる人達を描いた作品は豪快でイイ。 こんな出鱈目な生き方しか出来ない人だからこそ、訴えかけてくるモノがハンパないんじゃないんか?って気がする。 壇(役名では桂)役の緒形拳さんの濡れ場のシーンは、何とも生々しくて笑ってしまいます。 当時「何でこの男ばかりが、名だたる女優の乳を揉めるのか?」という週刊誌の見出しを見たことがありますが、この頃の緒方さんの凄まじい演技力を見せられたら誰も文句は言えないでしょう。 あと、チラと太宰治も描かれてますが、あまりにも深作チックな太宰になってて、そこも個人的に面白かっです。

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