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夜汽車

夜汽車

137

kin********

5.0

ネタバレ大メロドラマ

十朱幸代と秋吉久美子、姉妹の物語。 ショーケン演じる男を挟んで、愛憎半ばする関係を綴る。関係と感情が二転三転、メロドラマのお手本のようなシナリオだ。  宮尾登美子原作だから、おなじみ高知の廓が舞台。男はヤクザを嫌いながら、組長である父が殺されると、その跡を継ぐ。姉妹との三角関係の中で、妹と結ばれながら、心は姉のもとにある・・・この辺りの描写は大時代ながら、説得力がある。山下耕作将軍の演出は折り目正しく、見事。  最大の見せ場が曲芸飛行のイベントって、そんなんで当時の大衆は熱狂したのかな、と思う。考証的に正しいのだろうか。この興行を妨害されて、莫大な借金を背負うことになった男を救うため、妹は女郎に身を落とす。それを姉は止めるが、止められない悲しみ。このあたりで終わっておけば良かった気がする。  その後、妹は宿敵の親分に抱かれ、嫌った妹は舌を噛んで死に、ショーケンは親分を刺し、姉は男と永遠に会わないことで妹の死に殉じるため満州へ、と、こうなってくると屋上屋を重ねる感じで、もうお腹いっぱいだから、あとは余韻で終わって欲しかった。  東映的大衆路線が少々行き過ぎた感あり。やや甘めの星5です。

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