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ちょうちん

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4.0

ネタバレ一炊の夢

むか~し昔、この手のヤクザ映画をよく観た。 どの映画も若い男の子が憧れるのも仕方ないくらいカッコいいヤクザが出て来る。 例え殺されてしまうにしても仁義を全うしてのカッコいい死、みたいな。 でもこのちょうちんの主人公はカッコ良くない。 解説では 【ヤクザが愛する女性とその連れ子のために足を洗おうとした矢先にガンに倒れ 無念の死を遂げるまでを描いた異色のヤクザ映画】とあるが 『落ちぶれたヤクザが足を洗い、愛する女性とその連れ子にすがろうとした矢先にガンに倒れ 無念の死を遂げるまでを描いた異色のヤクザ映画』と言った方が正しい。 本当のヤクザなんてそんなカッコいいもんじゃない。 一世一代の華を咲かせられる抗争なんかそうあるもんじゃないし、 暴力団新法が出来てやりにくくなり ヤクザだけじゃ食っていけずサラリーマンと兼業なんて人もいるんだから。 ヤクザの世界は甘くない。 なりきれなくて足を洗う男もいっぱいいる。 何年かすれば別の顔して生きてゆけるんだろうけど 足を洗った直後のヤクザはみじめだ。 そういう男を何人も見てきた。 カッコ良くないヤクザ映画もいいんじゃん? これもまた現実だから。 このカッコ良くないヤクザが主人公の映画に華を添えるのは石田えり。 こんな女が現実にいたら今、足を洗おうか迷ってるヤクザはみんな堅気になれるだろう。

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