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女衒 ZEGEN (1987)

監督
今村昌平
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4.38 / 評価:46件

緒方拳さんがやると『女衒』にも“品性”?

  • 百兵映 さん
  • 2015年9月8日 18時58分
  • 閲覧数 1271
  • 役立ち度 1
    • 総合評価
    • ★★★★★

 女衒(ゼゲン)という言葉は知らなかった。娼婦の売買・仲介業者。主人公・村岡伊平治はそれを「商売」といい、自らを「実業家」という。本気で「国のため」のご奉公だと思っている。貧しい女の救済のため、国への献金のためだ、と思っている。

 ついつい伊平治の男っぽさに魅入るところもあるが、しかしこの映画は女衒・伊平治の半生を見せるのではなかろう。維新後の日本がアジアに覇権を広げる実相を映したものといえる。女衒が問題ではなく、女衒を活躍させる(結局は翻弄する)社会の様相が問題だ。

 それにしても、緒方拳は精力絶倫男を演じる絶頂期であったろうか。四国の女衒物語『櫂』、『陽暉楼』でもそうだ。これが後に、もの言わぬ『ミラーを拭く男』や定年退職後の『長い散歩』に変わる。これは成長だろうか老化だろうか。いずれにせよ、後年の渋味は絶倫時代の反映(反動?)のように見える。でも本作の場合、目を向けるべきは個人ではなく社会だ。

 現地の高官が「海外への進出(侵出)にも“品性”が必要」という。その言い方にあまり“品性”を感じないけど、確かに女衒業には“品性”が見えない。俳優の拳さんには『ミラー…』や『…散歩道』で“品性”を見せてくれる。一方で、その後の我が国の外交史には品性が見られるだろうか。

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