てんびんの詩
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作品情報上映スケジュールレビュー

作品レビュー(2件)

泣ける66.7%知的33.3%

  • gam********

    5.0

    「売れば、解る」ことがある

    これは20年ほど前にある会社で新人研修のとき観たもの。 メジャーではない映画も観ようによっては胸に堪える。 そのとき不覚にも、いたく感動して、のちにビデオ屋でも見つけて観な おしたりした。 父「商売はこのてんびん棒みたいや。売り手と買い手のどっちが重とう てもうまくいかん。 双方がひとつになったときに商売が成り立つんや。」 祖母「今あの子に手を貸したらあかん。 我慢するんや。子を育てるというのはつまり親の大修行やからなあ」 父「真似ばかりの人の道を外れた心の無い商売は、成り立たん」 さらに父は言う「売れば、解る」 こういったあざといセリフや、普段なら鼻で笑うような言葉に、涙が溢 れる。 目からうろこがポロポロと、いくつも落ちた。 ある実業家が取材を受けて、自分の子供の頃の話を始める。 商家に生まれ13歳で小学校を出たとき、祝いにと父からもらった包み にはなぜか鍋蓋がたくさん入っていた。 「うちの跡取りなら、全部売って来い」 そう言われ、まずは手近な業者や近所の大人に売りつけようとする。 すでに彼の行商は始まっている。 修行とわかっているから誰も買わないのである。 だんだんと知らない家にも回ってみるが、あつかましくたどたどしい態 度の子供から鍋蓋など買おうという者は誰もいない。 途方に暮れ、やがて買わない人々を恨み、次にこんなことを命じた親を 恨んだ。 そこへ父の「てんびん棒」の言葉である。 そして手を貸したくてたまらない母が祖母に止められる言葉が「親の大 修行」である。 彼らの本当の人間教育が花ひらくかどうか。 それは、ただただ本人を信じて見守るしかない。 泣きながら売れない行商を続ける。 少年は一軒の家で鍋蓋が干してあるのを見てふと足を止める。 この蓋が無くなれば、きっと困って買ってくれるだろう・・・。 少年はそこまで追い詰められていた。 盗もうか、隠そうか。 しかし彼は思い直してそれを手にとって愛しそうに洗い始めるのだ。 これもきっと誰かがぼくのように難儀して買ってもらったものだろう。 そう思うと少年は目の前の鍋蓋を洗わずにはいられなかった。 と、その家の婦人が帰ってきて何をしているのかと聞くと 少年は涙ながらに 「売る心もなにも出来てなかったんです。かんにんしてください。ぼく は悪いやつです。」そう訴えるのである。 事情を察した婦人が鍋蓋を買う。 その後、婦人は近所の人にも鍋蓋を自らすすんで売ってくれた。 これが売り買いの心がひとつになる、というものか。 初めて売れた。 少年は「売れば、解る」と言った父の言葉を思い出していた。 そして少年は、父がそうしたというように てんびん棒に今日の、日付けを彫りこんだ。 初めて売りに出てから、3ケ月が経っていた。 商品に興味を持ち、その価値を適正に認め、自分が何者かということが 真に解ったときに人前で自分の地金を出すことが出来る。 なんの商売も大変である。 「籠に乗る人、担ぐ人。そのまた草鞋を作る人。」という。 仕事に貴賎は無い。 ただ人の心にそれがあるだけだ。 その後これは第3部まで作られ少年も青年から大人になり 年相応の新たな苦難に立ち向かうことになる。 第2部以降は観ているはずだが記憶に無い。 それほど第1部の完成度は高かった。 単なるセールス研修映画としておくにはもったいない。

  • cgj********

    5.0

    ネタバレ 日本人的商人のあり方が学べる

    このレビューにはネタバレが含まれています。

スタッフ・キャスト

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基本情報


タイトル
てんびんの詩

上映時間

製作国
日本

製作年度

公開日
-

ジャンル