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マリリンに逢いたい

fg9********

5.0

ネタバレイイものを見せてくれて、あんがとね!

 …ワンコ大好き人間なので観てみる。  今から30年近くも前の1988年の作品だ。  で、ある解説を見て驚いた。  『沖縄・阿嘉島の民宿で飼われていた雄犬シロが、向かいの島で飼われる雌犬マリリンに逢いたいがため、島と島を隔てるおよそ3キロの海を毎日のように泳いで渡っていたという実話を下敷きにした感動作。  マリリンはすでに他界していたため別の犬が演じたが、成犬となったシロ役はシロ自身が演じていることも見どころのひとつ。』  成犬したシロ役はシロ自身が演じているとは、大した奴だ。  …あらすじは、解説の次のとおりだけでいいだろう。  民宿を開こうと東京から故郷の沖縄・阿嘉島へ戻った青年・大輔(加藤雅也)と、彼に拾われた捨て犬シロ(子犬)。  ある日、海を3キロほど隔てた隣の座間味島を訪れた大輔は、旅行者のOL皆美(安田成美)と知り合い、シロもまた地元の民宿で飼われる雌犬マリリンと出会う。  シロ(シロ本人)は大好きになったマリリンに逢うため、たびたび座間味島まで海を渡 るようになった。  一方、ようやく民宿をオープンした大輔は、最初の客としてやって来た皆美と再会を果たすのだが……。  シロとマリリンが、戯れたり駈けっこしたりする様子を見ているだけでも楽しい。  本当に嬉しそうに駆け回るんだもん。  でも、二人の…いや、二匹の蜜月は長くは続かなかった。  マリリンは病気で亡くなってしまうのだった。  3キロ離れたマリリンのいる島をジッと見据えるシロだったが、マリリンに異変が起きたことを察したのだろう。  数日前、野犬に襲われて脚に怪我を負ってしまっていたのだが、包帯を巻いたままの脚で猛然と海に飛び込むのだった。  泳法は、言うまでもなく犬掻きだ。  途中の海域には、人間でさえ泳ぎ渡ることが難しい海流の怪しい箇所もあるのだった。  そんな中を、脚の包帯が外れるのにもかかわらず、一心不乱に泳ぎ続けるのだった。  で、漸くの思いで岸辺に着いたと思ったら、息も切らさずマリリンの家へと激走だ。  速いのなんのって、疾風怒濤のごとくの猛スピードで……スワ~~マリリン~~だ。  で、マリリンの家へと着いたものの、犬小屋にも家の周辺にもマリリンの愛しい姿は見当たらないのだった。  で、その家のお母さんがシロにマリリンの亡くなったことを伝えると、二人で…いや、二匹で楽しく過ごした海辺の丘陵へとシロは直走るのだった。  で、棺を抱いたマリリンの飼い主の娘と行き会うのだった。  すると、なんと!シロは口と前脚をバタつかせて、『マリリンに逢いたい』とばかりに棺を開けようとするのだった。  棺の中身は何?と思うほどの名演技だった……笑。  で、マリリンの墓前で遠吠えを繰り返すシロに目頭が熱くなってしまった。  なお、シロは2000年11月に享年18歳で大往生を遂げ、シロの一周忌に当たる2001年11月に、彼の功績を称えて阿嘉港に記念碑が建立された。  また、マリリンは、映画が公開される前の1987年に他界してしまったが、座間味島の㏚に貢献したとして彼女の銅像も建立された。  で、3キロの海を挟んで、二人は…いや、もう二人でイイ…向かい合うように立っているということだ。  で、安田成美と加藤雅也の恋模様は、シロとマリリンの咬ませ犬にもならなくて☆一つ減じようと思ったが、名優(名犬)シロの頑張りにオヤツ(☆一つ)サービスした。  シロちゃん、イイものを見せてくれて、あんがとね!

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