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華の乱

華の乱

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4.0

予想外に魅せられまずまずの満足感あり

近年の吉永小百合主演作品は忖度過剰な〝小百合シフト”が悪目立ちしまともに見ていられない場合が殆どだが、この年代(1988年公開、吉永さん43歳くらい)は普通のキレイ女優として扱われていたようで(勿論当時でも別格だったのだろうけれども)、映画的にも与謝野晶子という女流詩人の半生記という主軸以外に、明治・大正の文壇・芸能界・反政府運動家など多彩な要素を程よくミックスさせ、予想外に最後まで飽きることなく見させられてしまった感じ。 俳優演じる登場人物たちの人物背景は知識としてほとんどなかったが、それでも映画だけで何となく各々の立ち位置やキャラが把握できたのもポジ要素。 深作欣二監督というのもどうだろ??と疑問符がついていたが、いやいやこれだけ見せてくれたら十分という感じ。(深作監督、大変失礼しました) 吉永さんはじめ、当時の脂がのり切った美人女優を多数起用しながら、美の饗宴という感じでもなく、良い意味でフツーに演じさせていたように見えたのは個人的に好ましく感じられた部分。 その美人たちが二人は自殺、一人は獄中拷問死、一人は肺病死と悲惨な最期を遂げ、生き残った与謝野晶子(吉永小百合)も大正の関東大震災の修羅場を経験。 無事生き残った家族ともども、いろいろあった夫の音頭で家を再建するというささやかな希望が感じられる場面でエンドとなる。それもまぁよし。 3.8の四つ星

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