是非DVD化してほしい!
- くろりん さん
- 2007年9月8日 22時52分
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私の住む町には所々に
『伊勢湾台風浸水位』
と書かれた浸水位置を示す印が民家の塀などに取り付けられています。
中には身長160cmの私の胸の位置辺りの印もあります。
私は勿論、まだ生れていませんでしたが亡くなった父が時折話してくれたのを憶えています。
体験したことの無い大きな台風で、住んでいた大正時代からの古家が風でミシミシときしんで潰れてしまうのではないかと思ったこと。
会社勤めのかたわら玉子を売っておこづかいを稼いでいた庭先の鶏小屋が吹き飛ばされ、鶏が全て死んでしまったことなど…。
ですが話には聞いていても実際に目にしたわけではない私にはいまいち惨状を理解出来ずにいました。
そんなある日、TV放映された『伊勢湾台風物語』
どこにでもある日常が自然災害によって壊されていく悲劇。
只、漠然と見ていた『伊勢湾台風浸水位』の印でしたが強風に煽られその位置の水が押し寄せてきたらどれ程の被害があるのかが視覚で理解できたのです。
小学生の女の子の目線で見た恐怖。
・大切な人を亡くす悲しみ
・あれ程に恵みを与えてくれて、思い出のたくさん詰まった穏やかな海が荒れ狂い牙を向く自然の驚異。
・背に子を背負い、流されていこうとする女性を助けようとする父と
「行ったらアカン!!」
(お父さんまで死んでしまう!行ったらアカン!!!)
叫ぶ母。夫の身を案じ、他人を見殺しにしてと叫ぶこの母を誰が責められようか?
・嘗て女の子に命を救われた犬が、今は主人である女の子を命がけで救い海へと流れ沈んでいく。
・女の子への恋心を抱いていた少年は、母と、妹と共にその恋の行方を知ることもなく天に召された。
どのシーンも涙無しでは見れません。
私の手元にはヤフオクで購入したビデオ版しかありません。
下のレビュアーの方もおっしゃっているように、是非ともDVD化してほしい良作なんですよ。
DVD化、してくれませんかねぇ…
詳細評価
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