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ペリーヌ物語 (1990)

監督
岡安肇
  • みたいムービー 1
  • みたログ 14

3.00 / 評価:3件

「強い意志と大きな力を秘めた少女」

  • hoykita194 さん
  • 2008年11月29日 13時17分
  • 閲覧数 499
  • 役立ち度 14
    • 総合評価
    • ★★★★★

 原作は、フランスの作家エクトル・マロ(1830年~1907年)の「家なき娘(アン・ファミーユ)」(1893年)。マロには、孤児の少年レミが主人公の「家なき子(サン・ファミーユ)」(1878年)という作品もあって、こちらのほうが一般的には有名である。
 1978年の1年間、世界名作劇場というアニメ番組で放映された。この映画は、その劇場版(1990年)である。見た感じでは、新たに制作したのではなくて、テレビ放映したアニメを縮約編集したものだと思われる。

 素朴で、せつなくて、心温まる物語だった。それだけで、満足。
 ペリーヌのような、真面目でよい子のヒロインというのは、いそうでいない。
 一般に、童話でも小説でも映画でも、よい子や優等生はおもしろみがないという、いわれのない偏見があって、あまり好まれないようだ。でも、それは何か勘違いのような気がする。よい子や優等生は、基本的に頭もいいはずなので、じつは中身は意外な面があったりして、おもしろい子が多いはずなのだ。

 1877年。
 この映画は、ペリーヌが母のマリとともに家馬車でパリに着いたところから始まる。シモンじいさんの宿で、ほどなくして、病弱な母は、亡くなってしまう。すでにボスニアで父を亡くしているペリーヌは、とうとうたった一人になってしまった。

 「素直で正直な子であること。そして、人から愛されるには、まず人を愛さなくては……。ペリーヌ、おかあさんには、あなたが幸せになった姿が見えますよ」

 母は、エドモンと自分が、祖父のビルフランの反対を押し切って、インドで結婚したこと、そのため、祖父の激しい怒りを買ったエドモンは家に戻れなくなり、祖父は妻である自分をも憎んでいるだろうこと、孫のペリーヌのことも歓迎しないかもしれないこと、などを打ち明ける。
 しかし、ペリーヌを祖父の元へ送り届けるのは、エドモンの遺言であるので、必ず祖父の元へ辿り着くように、と言い残す。

 行き倒れのペリーヌを救ってくれたルクリおばさん。
 パンダボアヌ工場での仕事を世話してくれた、明るく気だてのよい、シャモニー食堂の娘ロザリー。
 幸福のキューピッドの役割を果たしてくれる、ロザリーの祖母フランソワーズ。
 ペリーヌのよき相談相手になってくれた、技師のファブリ。
 彼らは、ペリーヌの人柄に惹かれ、陰に日にペリーヌを支えてくれる。

 善意というものが、ちゃんと人の心を導いてくれる、そういう心温まる、素直な物語が、この「ペリーヌ物語」だと思う。
 素直で心優しくあることは、むずかしい。そのためには、強い意志と大きな力が、必要だ。ペリーヌは、小さな身体に、その強い意志と大きな力を秘めている、そういう少女だ。
 「ペリーヌ物語」は、心で読む物語、心で見る物語だと思う。

詳細評価

物語
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