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シコふんじゃった。

god********

4.0

ネタバレ映画と相撲の相性

相撲という競技は、人間同士がほぼ裸体でぶつかり合うスポーツである。 土俵上で2つの肉体が躍動し、勝敗を超えたドラマが生まれる。 映画だって同じことだ。 俳優の身体が躍動し、演じる役柄に人間の血が通っていると観客に思わせる作品こそ、いい映画と呼べるのではないか。 そういう意味では、相撲と映画は案外相性がいいのかもしれない。 普段はあまり馴染みがないかもしれないが、誰が見ても単純明快なルール。 そして、人間同士が至近距離で心技体をぶつけ合う、迫力のある画。 国技という側面もあるが、本作は相撲をスポーツとして捉えることで、学生の青春物語から生み出される、ストレートな感動を伝えることに成功している。 各キャラクターの配置も絶妙で、それぞれが有機的に働き、1つの物語を見事に形成している。 人と人が出会い、互いに関係を持つことで、何らかの反応を引き起こし、成長していく。 そのプロセスに無理がないからこそ、自然に物語にのめり込んでいくのだと思う。 本作は弱者のサクセス・ストーリーでもあり、青春映画でもあり、さらに本来相撲が持つ魅力をも引き出している。 暑苦しいイメージのある相撲界に、爽やかな風を吹かせた秀作である。

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