ここから本文です

機動戦士ガンダム0083 ジオンの残光 (1992)

監督
今西隆志
  • みたいムービー 13
  • みたログ 286

3.15 / 評価:80件

本作はOVA版で感動してください

本作の前身であるOVA版は「機動戦士ガンダム0083 スターダストメモリー」といって、全12話(1話は約30分で一般テレビアニと同様の尺)からなる1991年のOVA作品である。


本作はそのOVA版を再編集し、劇場用新作カットを追加したものだ。
つまり6時間を2時間にまとめたものとなり、当然初代ガンダムの続編なので、初代を観ておいたほうが、この世界観は飲み込み易い。


初代ガンダムから4年後の世界でジオン残党軍のデラーズフリートは地球連邦軍に公式に戦線布告するが、既にこの時点でジオンの裏切り者が連邦軍首脳と通じ、デラーズフリートの手の内は明かされていたため、敗北は目に見えていた。ちなみにジオン側というか後の作品の敵側は必ずといっていいほど暗殺や裏切りで、内部から瓦解していくオチだ。


詳しい内容はさておき、私はガンダムシリーズでZに次、このガンダム0083世界観が好きだ。
というのも、そのスタイルや生活観が現代とそうかけ離れていることなく(ロボットアニメ自体近未来の設定のため、なかなかとっつきづらいとことがある)、人間臭いところもあって、親近感の湧く(特にモンシア中尉はお気に入り!!)。ガンダム作品には珍しく、ミリタリーマニアも泣かせるリアルな描写も加わっているためか、異色の大人の雰囲気漂うガンダムストーリーに仕上がっている。本作でも幾つか感じられる所はあるが、やはりOVA版は随所に初めての人でも感じられるのでお勧めしたい。
ちなみにガンダムの生みの親と言われる富野由悠季氏は、直接ガンダム0083には制作参加はしておらず、別の監督がしていて一層の異色さはなおのことかもである。


本作に話に戻して、新作カットは冒頭と最後に幾つか加えられたが、あまりOVA版と全体的な変化や話には作用していないように感じられた。それほどOVA版で戦闘シーンや人間のやりとりが秀逸な出来なため加える余地がなかったのだろう。
逆に新作など加えず、単純に本作の尺をもっと取って、余すことなく編集するのみでよかったのかもしれない。


またもう一つ欠点として大きく感じられたことは、声優のセリフがOVA版に比べ、全体的に落ち着きが無いというかおぼつかなかったようにも個人的に感じられた。
一部聞き取りにくいセリフ(特に主役級以外に目立つ)もあり、劇場用もあってか緊張していたのだろうか?どこかよそよそしい感が否めなかった。それも編集と同じで、再アフレコせずそのままOVA版で行けばよかったのでは。
声優人は実力派ぞろいなので一層残念さが尾を引く。


映像美は18年前とは思えないほど、芸術的なものであり、クオリティーの完成度も高い(ちなみにOVA版はTV版よりも画像の質は高い)。
特にガンダム試作1号機(フルバーニアン)と2号機(サイサリス)の相打ちシーンは見物。


また驚かされるのは本作にはなかったが、シーマ・ガラハウ中佐の乗る戦艦に置けるデジタル時計の表示シーン。今でこそ珍しいものではないが、当時からみると凄く最先端な感じがして、今見ても驚きだ。それにデラーズ中将の軍服もゴージャスでかっこいい。一度あんなジャケットがあれば着たい。


やはり「逆襲のシャア」でも述べたが、ストーリーは丹念に追っていき、ダイジェスト版は映画でやるべきではない。大変だろうがやるなら何部かに分けて制作したほうが失敗リスクは低くなる。


OVA版で感動したいい作品なだけに、この映像とストーリー構成の乖離現象はつらいのもがある。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

  • 悲しい
  • ゴージャス
  • ロマンチック
  • 勇敢
  • 切ない
  • かっこいい
このレビューは役に立ちましたか?
利用規約に違反している投稿を見つけたら、次のボタンから報告できます。 違反報告
本文はここま>
でです このページの先頭へ