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注文の多い料理店

Amaterasulover

4.0

優れた寓話アニメーション。

何を観ようかな、 今日は壮大なものより小さなもの、 小難しいものより易しいもの、 俗っぽいものより品のあるもの、 なんて思いながら、、 チェコのアミメーションかな? ロシアの人形劇かな? と探していたら、、、、 ツタヤの日本のインディーズで 週週間前、、 あるVHSと出会うことが出来ました。 観たのは先月でした。。 とても忙しいので、 心のカオスの中に入ってしまっておりました。爆 宮沢賢治原作の「注文の多い料理店」 彼の文体が小さい頃からとても好きで、 わざわざ、ハードカバーで、 そして今となっては珍しい、 写植打ち凹版印刷の本を買ったっけ。 旧仮名づかいで、、、、 文字の上を触るとインクが盛り上がっていて、、 手触りが優しい、、古き良き文庫本。 挿絵もなんだか白黒の影絵のようで、 とても謎めいていて、、 一気にその寓話の夜に引き込まれてしまう そんな魅力を持った、、本。 この映画は、そのような魅力とは少し違うけれど、 全編魅力的なアニメーションで、台詞無しの映画。 川本喜八郎監修、岡本忠成監督、 日本を代表するアニメーション人形作家の お二方の作家性が発揮された「注文の多い料理店」。 アニメーションが好きな方は見ておいたほうがいいでしょうか。 映画は原作よりも自然からの逆襲という点が 強化強調されているようですね。 その方が、映画として膨らむので、 流石だなと、、思いました。 岡本監督はこの作品を最後まで観ることなく 他界されたようで、、 今更ながらですがご冥福をお祈り申し上げます。 「注文の多い料理店」は、 自然への蔑視と人間の品格がテーマでした。 イギリスの狩猟服を着たキチンとした身なりの男達 その男達は、自分の猟犬の死もたいして気にも留めず、 山猫軒の不思議な要求に対しても、 人のエゴ、自分の都合の良い解釈しかできず、 自然からの逆襲を受けます。 最後には、見捨てた自分達の犬に助けられるという始末。 恐怖のために、くしゃくしゃになった顔は、 永遠に元通りにならないというくだりも、 小さな頃、とても強く印象に残っていました。 品のある服を脱がせていく、そして、裸にして 品性に問いかける。。。最後に残ったのは、、 くしゃくしゃな顔、、、そんな構造がとてもとても 幼心に響いたのです。 さて、、、余談になりますが、、、 この物語を現代版にアレンジして創りたいなと、、 若き日、、脚本家を目指していたわたくしは 思っていました。 陰影の強い映像で、、、そして、、、 もし松田優作が生きていれば、、の話ですけれど。

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