レビュー一覧に戻る
四十七人の刺客

kih********

3.0

こういう忠臣蔵もいい。こういうのがいい。

 忠臣蔵を義士ではなく刺客と見る。仇討ちの大義ではなく権力への反逆と見る。だからこれまで何回も見せられた忠臣蔵とはまるでイメージが違う。市川崑監督の『東京オリンピック』が、それまでのスポーツ映画とはまるでイメージが違うのと同じだ。忠臣蔵の美挙であったか騒動であったか、今更そういうことはどうでもいい。こういう切り口があっていい、それが大切だ。良くぞ斬ってくれた。  歴史モノには胡散臭いものが多い。快挙や美談とされるものほど怪しい。誰か仕掛け人がいて、持ち上げる者・こき下ろす者がいる。大衆・庶民がそれに乗る。誰もが知る歴史事件が、本当のところはどうだったのか、歴史学者とは違って市民の一人ひとりが自分の理解を巡らしていいのではないか。  忠臣蔵の処理は色部という男が取り仕切ったのだそうだ。それが、どうやら目論見とは違った結果になってしまった、とそういうお話。ま、いいだろう。

閲覧数2,270