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四十七人の刺客 (1994)

監督
市川崑
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3.17 / 評価:108件

市川崑の忠臣蔵

  • bar***** さん
  • 2018年4月21日 21時29分
  • 閲覧数 658
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

四十七人の刺客。さすが市川崑監督、高い技術力と知性が感じられる、クオリティの高い作品を見れました。このことに感謝を示したいと思います。

独自の「忠臣蔵」となっておりますが、別段ストーリーに不審な点はなく、とても自然な成り行きです。盛り上がりに欠けるという評価もあるかもしれませんが、そういった映画ではないということだと思います。娯楽という性質が強い忠臣蔵でしたら他にありますし、そちらを見ればよいはず。この映画は「忠臣蔵」を批判的に問い直し、新たに説得力のある、地味ですが迫力のある素晴らしい作品に仕立てたものです。

どういった解釈になっているかは本編を見れば分かります。派手な演出はなく、ただ静かに事件は進んでいきます。この「静かに」というのがこの映画の性格を表していると思います。登場人物たちはエンターテイメント作品と違い、分かりやすく感情を顕わにはしません。感情はそこにあるのですが、言葉にはしないのです。これは現実的な表現だと言えると思います。普通の人間はみんなそうだからです。

また討ち入りのシーン。非常にひっそりとしています。物静かというわけではなく、クライマックスらしい特別な音楽の演出や効果音などがなく、ただ不安になるようなひっそりとした音楽と、生々しい断末魔や肉を切り裂く刃物の音があるだけです。これは巧みな狙いだったと思います。エンターテイメント作品であれば、ここで大きな興奮を呼び起こす、刺激的で壮大な音楽をかけるところですが、それだと物語の内部へ深くは入っていけなくなります。

そういったエンターテイメント作品とは異なると思います。しっかりとした骨格があり、涼やかで落ち着いた川のように、なめらかに進んでいく物語。素晴らしい映画だと思います。

詳細評価

物語
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音楽

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