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萌の朱雀 (1997)

監督
河瀬直美
  • みたいムービー 58
  • みたログ 404

3.25 / 評価:114件

想像していたほど退屈ではなかった

  • xx_saya1980_xx さん
  • 2010年3月24日 10時33分
  • 閲覧数 481
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

映画冒頭からのかまどを中心とした土間がある古い台所の風景が、外から漏れる明かりのみでとても美しく撮影されており、まるでお米が炊ける匂いや味噌汁の香りが画面を通して伝わってくるようだった。
外国人がこの映画を見たら、小野安二郎が海外で高く評価されるように、この昔ながらの日本の風景が、斬新なものに感じるのだろう。

あまりにも台詞が聞き取りにくいのは、この映画が伝えたいのはストーリーではなくて、美しい昔ながらの田舎の風景の細やかな描写で、台詞は効果音のようなものと思えばいいのだなと淡々と鑑賞するつもりでいたのだが、田村孝三の嫁が旅館での仕事中に突然過労で倒れたあたりから突然ストーリーに引き込まれる。そして前置き的な描写はあったものの、あっけなく田村孝三は自殺してしまう。

自殺の理由の一つはトンネル工事の中止が原因で、それが原因で精神的に病んでいたのだろうけど、こんなにも素晴らしい自然があり、毎日かまどで作られたきちんとした食事を摂り、規則正しい生活を送り、嫁姑の仲が険悪なわけでもなく、可愛い娘も居てどうして病んでしまうのか、不思議で仕方なかった。
実際田舎にこんな家族が居たら、何度も衝突したり仲直りしたりして、それぞれの人物はもっと人間くさくて暑苦しいものだと思う。
精神的に見ると不自然極まりないこの感覚が、この映画をぐっと気になる作品にしていると思う。

見終わって思うのは、やはりストーリーはキッチリ把握しないで良いのではないかと思う。
眺めてるだけでも大抵の話の筋は伝わる。
とはいえ、この映画も、芸術としてどう作れば高く評価されるかということが、徹底的に緻密に計算された作品だと思う。

淡々とはしているが、この映画特有の世界観を味わえれば良いと感じた。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

イメージワード

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