日常の中にこそ存在するシュール
- cpd***** さん
- 2008年11月9日 22時05分
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- 総合評価
役所広司(タクシー運転手役)主演の『たどん』と真田広之(作家役)主演の『ちくわ』のオムニバス作品。
同時進行で語られる全く別な二つの話がラストで強引に交叉する。
二人の主役が安定した演技を見せるが、根津甚八、田口トモロヲそれぞれの助演もなかなかのものである。
独特のシュールな世界観は『トニー滝谷』に通じるものがあるが、本作に関して言えば現実と妄想がシンクロする内容で、テーマが掴みにくく難解だ。CF監督であった市川準らしく映像とセンスで訴えるところがあり、真面目に真っ正面から向かい合うとかなりしんどい。理解不能な箇所も多く見られ、理屈で征服しようとすると無理が生じる。
最終的には面白かったか面白くなかったかという直感的な部分で評価されるべき作品ではないだろうか。
大林宣彦監督作品によく見られる斜め撮りの多用も含め、映像・演出に於いては傑出している。
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