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デュエリスト/決闘者 (1977)

THE DUELLISTS

監督
リドリー・スコット
  • みたいムービー 30
  • みたログ 143

3.58 / 評価:53件

by 偽kamiyawar(知恵袋)

  • nis***** さん
  • 2018年6月13日 9時48分
  • 閲覧数 295
  • 役立ち度 2
    • 総合評価
    • ★★★★★

これは実話なんだけど、スゴイだろ。昔の人は。
ナポレオン軍には鉄の掟があったわけだけど、決闘は同位の者同士にしか認めなかったんだな。
それは軍規を守るためだったんだけど、部下が上官に逆らってはいかんから。
だから、相手が出世するともう一方は必死で功績を挙げて自分の出世するわけ。
そうするとまた決闘を逃れたいから頑張って実績を出して出世する、と。
これを繰り返してついに将軍にまで上り詰めたんだよ。
バカもここまで来ると本当にスゴイ。人間はバカじゃないとダメなんだ。

最初の決闘の理由がいいじゃないか。実に下らないことで命のやり取りをする。どう観たってハーヴェイ・カイテル扮するフェローが間違っているわけじゃない。
でもどうだよ。そんな理屈はどうでもいい世界に二人とも生きているんだ。それが素晴らしいんだよ。

生きるってことに理屈はいらないんだ。どうでもいいんだ。現実の前では自分の正当性だの、被害だのっていうのは実に小さな問題なんだな。
当時のフランスが世界最強だったというのは、こういう魂の慟哭で生きる人間達だったからなんだよ。
闘うことが命なんだ。闘うから命が輝くんだ。あの二人が強い絆で結ばれているということもわかるんだよ。
だから決闘で決着がつかないんだ。絆があるからなんだよ。

「君は優秀な人間だがフェローが相手となるとケダモノになる。」
まあ、映画のというか物語の手法としてそうキャラクターに言わせている、ということなんだよな。
描いてないだけで、フェローだって決闘は怖いに決まってんだよ(笑)。
だから実際にヨーロッパの貴族同士だって、しょっちゅう決闘を申し込んだりはしてない。気軽なもんじゃない、ということだよな。

重要なことは「やったか、やらないか」ということだけだから。人間だから恐怖に震えてもいいんだよ。
私が重要視しているのは、そこなの。
人間はやったことやらなかったことが全てなんだ。
あの愚かの極地である決闘なんて、やったら狂気の人間に決まってるんだよ。お利巧さんは、絶対にやらないのな。
恐れることをやるから愚かなんだ。
でも人間の歴史は、その愚かさが築き上げたもので出来ているんだよ。何かの為に命を投げ出す狂気の人間が歴史を崇高なものにしてきたんだよな。

ヨーロッパが世界を支配したのは、その愚かさのためなんだ。
貴族たちの高貴なる野蛮性を筆頭に、命をものともしない連中が多くいたから、植民地支配をし、欧米が世界に君臨する現代の体制を築いたわけ。

大航海時代に、8割の船乗りが死んだと言われている。
あんなもの、死んじゃうに決まってるんだよ(笑)。だって、目的地が分かってないんだから、途中で食料が尽きたり、暴風雨で沈没したりするんだから。
それでも向かったんだよな。

ああ、歴史的にはコロンブスがアメリカ大陸を発見したことになっているけど、同時代人のアメリゴは勿論として、実はもっと以前からアメリカ大陸なんて色んな人間が上陸してたんだ。原始時代からなぁ。
みんな恐れはあったんだよ。でも、それでもやろうという強烈な意志が彼らを衝き動かしていった。
そして、そういう人間達の多くは途上で死んで行ったわけ。
それが人生である、と私は言っているのな。

詳細評価

物語
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