あらすじ・解説
解説:allcinema(外部リンク)
作品レビュー(59件)
- エル・オレンス
5.0点
このレビューにはネタバレが含まれています。 - kih********
3.0点
最近、ナヨナヨした映画が多くて、時には男の臭いがする映画を見たくて、黒澤映画を手にした。シベリア沿海地方を舞台にした探検記録というから、ちょっと良さそうじゃないか。ところが誤算があった。今、こちらも二十四節気の「小寒」「大寒」期。こちらなりの「最強寒波」のただ中にある。時期が悪かった。寒がりの私にはシベリアは堪える。 先住民の猟師デルス・ウザーラは、日本の軟弱な寒がり老人とは対極の、男の中の男である。一種の畏敬の念をもって拝見する。 解説やレビューで、「素朴」「自然」「人間の純粋さ」「自由人」、とか、「現代人が無くしてしまったもの」「人間の純粋さ」等々、正しく立派な言葉で評されている。同感ではあるが、私などは単純にデルス・ウザーラ氏の「強さ」に憧れる。 こちらの今日の外気温は1度。彼には茹だるような暑さだろう。私は室内温を23度にして、シベリアの彼の動作・行動を見つめるだけだった。敬礼。
- new********
5.0点
デルス・ウザーラ。 なんと魅力的な人物か。 鑑賞したすべての人の心に残るであろう 万物を自分と同じ人間として接する世界観。 太陽=一番えらい人(この人が死ぬと皆死ぬ) 月=二番目にえらい人 火、風、水=三番目に強い人 では、デルスにとって宇宙とは? と、ふと思った。 すべてを包み込む永遠の人か? 自然の驚異を知る冬 再会とともに人間の脅威も知ることになる春と夏 写真で綴られる秋には、小さな幸せを感じた。 月日が流れても、 自然・全ての生命と共存する心は変わらない。 人間のエゴにさえ疑う心を知らない。 そんな彼に変化が訪れたのは、 森の掟を破ってしまった(虎を殺してしまう)ことに対する 自分への苛立ちと、老いを悟った時。 森で生きることをあきらめ、 街での暮らしをスタートさせるが、 当然のごとく、自分の居るべき場所に 戻ることを選択する。 ありのままの自分、自分らしく生きることの 大切さを教えてくれた。 生きるとは? という問いに 答えを導いてくれる人生の哲学書。 デルスの言葉すべてに魂が宿り、 かけがえのないもののように 光輝いていた。 ラストは、文明社会のわずかな関わりが 大きな悲劇を生む。 カピタンにとってデルスは、 ‘親友’以上に“運命の人”だったに違いない。 静かな幕切れは、なんとも切ない。 傑作だ。
- bakeneko
5.0点
ネタバレ狐も虎も “あの人”と呼ぶのね!
このレビューにはネタバレが含まれています。 - スーザン
4.0点
ロシア極東へ訪れた探検隊の隊長と、シベリアの森の中で生活するデルスの出会いを通して、厳しい自然環境や友情を描いた黒澤作品。 森での出会いをきっかけに、いつしかお互い尊敬し合い友情を育む二人であるが、探検隊は国家命令での未開の地への開発、平たく言えば侵略であり、デルスは生活の土地を奪われる側である。 だがここに出てくる探検家は、デルスのおかげで任務遂行の難が軽減され、命まで助けられる。 一方デルスは、生きるためにただ淡々と森で生活するのみである。 そんな皮肉めいた構図が、まずオープニングシーンで示される。 物語の数年後、隊長は友人を埋めた土地を訪れる。 だが、そこはもうすでに開発が進んでおり、当時の森の様子も一変していたのだ。 そしてそういう人間関係もさることながら、黒沢監督の描く厳しい自然がより一層胸に迫る作品でもある。 二人が隊とはぐれてしまい吹雪の中デルスが懸命に草を刈り取り簡易テントを仕上げるシーンは、これでもかと言うほどカメラが回され、一番印象的なシーンであった。 ”
スタッフ・キャスト
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受賞歴
アカデミー賞第48回