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天国の門 (1981)

HEAVEN'S GATE

監督
マイケル・チミノ
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  • みたログ 300

3.62 / 評価:104件

強調と捏造

  • hsa***** さん
  • 2019年6月15日 12時48分
  • 閲覧数 192
  • 役立ち度 0
    • 総合評価
    • ★★★★★

マイケルチミノの映画史的な位置付けには様々な意見がある。
まず、優秀な演出家であることは、間違いない。問題は映画作家としての位置付けだ。
冗長、退屈で有名なこの作品だが、冗長でも退屈でもない。ある繊細かつ大胆な演出で満ちているからだ。この映画を見るにはある繊細な神経が必要なのだ。
よく言われる、喧騒と静寂の対比がまずある。そして、馬や馬車が巻き上げる大量の粉塵と、逆行に浮かび上がる室内の埃だ。モブシーンに見られる画面をいっぱいにしようとする、肥大化症候群もとてもよいのだが、彼の肥大化症候群は、ディアハンターの冒頭のトラックの疾走シーンから始まっている。
音と粉塵に対する感性が彼を映画史の上方へ引き上げる。
繊細に処理された音達に反応できた者のみがこの映画の真の観客だ。ディアハンターの有名なロシアンルーレットのシーンの弾が出ない時の音に心底怯えた観客が、この映画の喧騒と静寂に驚くことができなかったことがこの映画の不幸の始まりだ。同じ悲劇を扱い、同じようにアメリカの黒歴史を扱い、同じように歴史を歪曲、過剰な脚色を施した、天国の門とディアハンターなのだが、反応が真っ二つに分かれたのは、マイケルチミノが取り直しを重ねながら、繊細さを増してしまったためなのだ。通常、取り直しを重ねて繊細さが増すことはない。映画とは何かを真剣に考えた者だけがたどり着く画面にギリギリ近づいた画が至るところに見られる、奇跡的な一本なのだ。
日本の至宝ともいえる、黒沢さんの、七人の侍に肉薄した作品として、記憶されるべきだ。黒沢さんが20年かかったところを、サンダーボルトからわずか6年で登り詰めてしまったことが、現代的ともいえるのだが、完全燃焼の一本といえるだろう。

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