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天国は待ってくれる (1943)

HEAVEN CAN WAIT

監督
エルンスト・ルビッチ
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4.16 / 評価:31件

ルビッチは晩年期でさえこうも「余裕」!

系譜を改めて見渡せばルビッチがその死の数年前の本作がいささかの冷笑さも漲ってない事にまずは驚きました。
三隅研二がその死の数年前に「桜の代紋」を撮ったという事実に匹敵する驚きです。

本来私は映画を観る上では「物語」にはあまり頓着しないタチなんですがドン・アメチー(ご存知にかたはご存知でしょうが「コクーン」のオスカー助演男優名優さんです)の産まれてからその死までの濃密な女性遍歴を、さらに天国か地獄かの決定がなされるあの世の裁判所まで加えた上で、2時間に満たぬこの上映時間で収めている構成の妙に舌を巻きます。

一度観るごとに気づくシーンが多そうです。
これから私も主人公と同じく「天国」に行くまで幾度も観直す映画でしょう。
が、まず初見の今回はラスト近く入れ替わった看護師がジーン・ティアニーだった時久しぶりに「ああ!」と映画を観ながら年甲斐もなく生声を発してしまった事実を告白しておきます。

なぜヒロインがこうもあっさり姿を消す映画だったのか?
その意味をあのワンシーンで氷溶させる言葉通りの「神業」です。

ジーン・ティアニーは病床のドン・アメチーの看護のために部屋に入ります。が、私たちには当然、中での彼の驚く様子を見せるような野暮な真似をルビッチはしません。
フリッツラング「飾り窓の女」でラスト、ホテルのフロントマンやボーイさんに出逢えたエドワード・G・ロビンソンやヴィクター・フレミング「オズの魔法使」でベッドの上で改めて仲間に見渡すジュディ・ガーランドと同じ気持ちだったに違いありません。

詳細評価

物語
配役
演出
映像
音楽

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