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トーク・レディオ

トーク・レディオ

TALK RADIO

110

一人旅

4.0

言いたい事も言えないこんな世の中じゃ

オリヴァー・ストーン監督作。 ダラスの地方局で活躍するラジオパーソナリティとリスナーの舌戦を描く。 パーソナリティのバリーはリスナーから次々と本音を引き出していく。人種差別やドラッグ、性犯罪といったアメリカ社会の暗部を、リスナーとの会話を通じて露呈させていく。情報操作されないリスナーの声はメディアが伝える情報とは一線を画する。生放送で語られるリスナーの生の声は現実的で切迫感があり、アメリカ社会の嘘偽りのない姿が浮き彫りになっていくのだ。無数のリスナーが抱える社会への不満や怒りを一手に引き受ける存在となったバリーは、やがて命を狙われるようになる。リスナーは匿名性に守られているが、顔も名前も知られているバリーはあまりに無防備な存在。誰も本音を言わない中、バリーだけが恨みを買うことを恐れず本音を世間に語り続けたがために人々の憎しみの対象となってしまったのだ。 バリーに扮したエリック・ボゴジアンの一人芝居は圧巻で、狭いスタジオ内で抜群の声力と存在感を発揮している。

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