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ファイト・クラブ

ファイト・クラブ

FIGHT CLUB

PG12139

うさぎ

5.0

脳に直接注ぎ込まれる純度120%の狂気!

最初見た時のこの映画の序盤、誰しもが意味不明で理解しがたいものを視聴していると感じるだろう。 「不眠症の人間が自分よりも酷い状態の人間のセラピーに参加して自分はここまで落ちていないと安心感を得ると熟睡できる」という話の時点で既に意味不明だからだ。 そして話が進み、タイラーと出会うとその狂気は徐々に悪化していき、数々のテロ的な行為が進むころには視聴者の100人中90人はタイラーの信者になっていることだろう。 何故ならそれは俳優ブラッド・ピットの名演技によるものが大きい。 ここまで意味不明な話も彼がカッコすぎるからだ。 どれだけ下品な行為をしようと、どれだけ偏った思想を持とうと、彼のカッコよさで全てが成立してしまってると言っても過言ではない。 だがそれは完全なる皮肉だ。この映画は持たざる者が反物質主義を唱える映画なのに、資本主義の中心であるアメリカのハリウッド俳優である彼らに高いギャラを払い、何十万もする衣装を買っている。 いわば存在自体が矛盾した映画であり、この映画を楽しんだすべての人間はタイラーの言う「資本主義の奴隷」でしかないのだ。

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